シンガポール金融管理局(MAS)と国営投資会社のTemasek(テマセック)は米国時間7月13日、ブロックチェーンを基盤とするマルチカレンシー決済ネットワークであるのProject Ubinが40社以上の企業とのテストを経て、商業運用が可能であることを証明したと発表した(Monetary Authority of Singaporeリリース)。
この取り組みは2016年に始まり(The Business Times記事)、TemasekとJ.P.Morgan(J.P.モルガン)によって開発されたプロトタイプのシステムは、商用ブロックチェーンアプリケーションとの統合性を確認するために2019年からテストを受け付けていた。
MASとTemasekの委託を受けて本日発表されたレポート(Monetary Authority of Singaporeリリース)によると、Project Ubinのプロトタイプは40社以上の金融・非金融企業とのワークショップを通じて検証されたという。潜在的な用途には迅速かつ低コストなクロスボーダー取引、外貨両替、エスクローや貿易のためのスマートコントラクトなどが含まれている。
報告書によればProject Ubinのプロトタイプは、中央銀行や他の金融機関と国境を越えたより良い決済ネットワークを構築するために、より多くの連携を可能にする道を開く可能性があると述べている。
TemasekのChia Song Hwee(チア・ソン・フウィー)副CEOは声明で「これはデジタルアイデンティティ、デジタル通貨、金融資産トークン化に焦点を当てたブロックチェーンのソリューションでの探索と構築におけるTemasekの努力を証明するのだ。我々はブロックチェーン技術のさらなる普及を促進する観点から、Project Ubin及び他の応用分野から生じる商業化の取り組みをサポートすることを期待している」と述べている。