サクサホールディングス株式会社の事業中核会社であるサクサ株式会社(以下、サクサ)は、脈波センサー搭載マウス(以下、バイタルマウス)を開発した。さらに、バイタルマウスを用いた実証実験も開始する。
脳疲労やストレス度の測定を可能にするマウス
現代社会は「ストレス社会」とも呼ばれ、働く人は常にストレスと隣り合わせと言っても過言ではない。
ストレスが心身にもたらす影響を測定する方法として、従来は問診票などが主流だった。しかし、これは個人の主観による部分が大きい。そこで、IoTやデジタル技術が発展している近年では、生体データを用いた客観的な測定が求められている。
そのような状況を踏まえて、サクサ独自の脈波測定・解析技術を活用し、今回のバイタルマウスが開発された。このマウスは、指先の脈波を測定する独自センサー技術を搭載している。それを用いて高精度の脈波測定を行うことで、脳疲労・ストレス度の解析を実現する。
デザインは一般的なオフィスで利用されているマウスと同様で、脈波センサーに指を当てると自動的に測定を行える仕組み。
実証実験も今月からスタート
綜合警備保障株式会社(ALSOK)のオフィス環境で働く従業員約100名を、実験対象として設定。バイタルマウスの試作機を使用し、就業中の従業員から脈波を測定する。そして、脈波から自律神経を計算して解析することで、脳疲労・ストレス度評価方法の有効性検証を行う。
サクサは実証実験の成果に基づき、企業向けIoTメンタルヘルスケア基盤・サービスの開発を進めていくとのこと。ユニークな試みとして、今後の事業化にも期待したい。
(文・早川あさひ)
- Original:https://techable.jp/archives/131637
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
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