ハーバード大学のジョンA.ポールソン・スクール・オブ・エンジニアリング&アプライド・サイエンス(SEAS)の研究者チームは、バルーンを事前にプログラムされた形状にできる技術を開発した。
同技術は、切り紙を膨張式のデバイスに埋め込むことで機能する。アルゴリズムにより、基盤となる切り紙を設計。これにより、デバイスは切り込みに沿って膨張し、目的のかたちを形成する。
目的の形状に応じて切り紙を設計するアルゴリズムを開発
研究チームは、切り紙の幾何学デザインを制御し基盤にすることで、膨張式デバイスを複雑な形状に誘導できることに気づいた。
パラメーターを調整することで、目的の形状に応じた切り紙が設計できるアルゴリズムを開発。これにより、膨張式デバイスの特定部分を膨張させたり、曲げたり、ねじったりが可能となった。
こうして開発された「キリガミバルーン」は、思い通りに形状がプログラム可能。大きなスケールだけでなく、小さなスケールでの調整もできるようだ。
花瓶やフック、瓢箪などのキリガミバルーンを制作
技術を実証すべく研究チームは、花瓶やフック、瓢箪などさまざまな形状のキリガミバルーンを制作。同アプローチの有効性を確認した。
制作されたキリガミバルーンの数々や、それらが膨らむ様子は、動画で確認することが可能だ。
研究チームは、次のステップとしてキリガミバルーンをソフトロボットのアクチュエーターとして活用したいと考えている。スケールを問わず目的の形状に膨張可能なデバイスは、医療や宇宙開発などの幅広い領域での活用が期待される。
- Original:https://techable.jp/archives/131593
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji