MLBのトロント・ブルージェイズは今シーズンもホーム球場なし(CBS Sports記事)になりそうだが、1つだけ確かなことがある。それは「今年はとても多くのチームが不気味の谷でプレーする」ということ。メジャーリーグの所属チームが空のスタジアムでプレーする珍光景はすでに、韓国や台湾、日本などに前例がある。彼らは米国よりも先にシーズンを開始したが、MLBの選手やオーナーはこれまで、彼ら独自の1チーム年間60試合の短縮シーズンの企画で忙しかった。
一部のチームはボール紙を切り抜いて作ったファンを動員し、空のスタジアムの荒涼感を和らげるために満員の観衆のノイズを流したりしたが、Fox Sportsは、テクノロジーを利用するもっとずっといいソリューションを見つけたと確信している。空の球場に響き渡るスピーカーの音声や段ボールで作った人形がもたらす不気味な感じが、そのソリューションにはないそうだ。
Fox Newsが、試合の予告ツイートでその技術を紹介している。それには、オリオールズのファングッズを着たシムズのキャラクターのようなファンの大写しもある(ここにオリオールズの悪口を書くべきか?)。バーチャルファンたち(Faux FansだからAfaunsと呼ぶべき?)は、歓声を上げ、ブーイングし、ウェーブまでする。奇妙だが、フットボールのロボットCleatus(Fast Company記事)まで登場したこのご時世においては、ネットワークが与えたニューノーマルによく合った試みとも言える。
FOX Sports:ファンはいない?FOXスポーツにはファンはいます。
何千人ものバーチャルファンが今週の土曜日にFOXのMLBの試合に参加します。
Fox Sportsの上級副社長であるBrad Zager(ブラッド・ザガー)氏はVariety誌のインタビューで「メジャーリーグの野球放送を新型コロナウイルスがないときのような『自然な感じにしたい』と前から思っていた。そのためには何よりも、スタジアムに観衆がいなければならない」とコメントしている。
確かにそうだ。ベースボールの、そしてその他のあらゆるスポーツの復活は決して企業の愚かしい利益動機ではなく、私たちが何か月も前から渇望している生活の常態を取り戻すことの真剣で重要な試みの一部だ。私の好きなベースボールチームは、常態でも球場が満員にはならないが、その試合が今週見られることはとてもうれしい。でも正直に言うと、それは不気味さを新たな別の不気味さで増幅するだけかもしれない。
バーチャルファンは米国時間7月25日に、その全容が放映される。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)