英国のグラスゴー大学とテック企業Sublimeは、バーチャルリアリティとビデオ会議を組み合わせた学習プラットフォームを開発。新型コロナウィルス感染症対策における学生の遠隔教育体験の改善を支援したものになっている。
VR空間を通じて学習可能
今回発表されたのは、EdifyというVRプラットフォームを活用した「Mobius」と呼ばれるプロジェクトで、学生たちのリモート学習をサポートする目的でスタートしたもの。学生は世界中のどこからでもVR空間を通じて学習できるため、ロックダウンや外出の制限があっても学習を続けることが可能になる。
グラスゴーに拠点を置くテック企業Sublimeは、過去2年間にわたってEdifyの開発を続けてきたが、この度、同社はグラスゴー大学と共同でInnovate UKからの資金提供を受けて、バーチャルリアリティ(VR)教室とラボの構築に至ったという。
Zoomからラボに直接アクセスも
同プロジェクトでは、大学の専門家や技術者によって監修された10のアプリをパイロット版としてプラットフォーム上に制作。アプリを通じ、心臓の3Dモデルや、病気の診断ラボ、胃の中を探索できるツアーなどを体験できる。
また、物理学、歴史、解剖学などのトピックを研究している学生は、ZoomやMicrosoft Teamsなどを介して、講師の3Dラボや教室のVR環境に訪れることも可能に。講師も世界のどこからでもVR環境下で学生に向け指導を行うことができるようになる。
同大学のAnton Muscatelli教授は、「同プロジェクトは、VRを使用して生徒や教師が学習および指導できるようした革新的な方法だ」とコメント。Edifyは、教育者と学習者が「制限なしの学習」という目標を達成するための過程を飛躍的に前進させることを可能にするものだとし、今後の開発にも力を入れていく姿勢を見せている。
- Original:https://techable.jp/archives/132422
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kawaguchiasuka