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Intelの最高技術責任者が退社へ〜AppleのIntel切りは正解だった?

ヴェンカタ(マーシー)レンドゥチンタラ
 
Intelの最高技術責任者兼テクノロジー・システム・アーキテクチャー・クライアントグループ (TSCG) のグループ・プレジデントを務めるヴェンカタ(マーシー)レンドゥチンタラ氏が、8月3日付けでIntelを去ることが発表されました。

Intel社内で大きな変化が起きている

Intelは先週の同社2020年第2四半期(4月〜6月)の決算発表において、7nmプロセスによる次世代プロセッサの生産開始が遅れると発表したばかりなだけに、技術部門トップの退社は、Intel内で大きな変化が起きていることを意味すると受け止められています。
 
決算発表においてIntelのボブ・スワン最高経営責任者(CEO)は、同社がチップすべてを自社生産するこれまでの方針を転換し、他社へ委託する道を検討していると発言しました。
 
決算発表の翌日、Intelの株価は16%もの大幅下落を記録しています。
 
その後台湾DigiTimesなどが、IntelはGPUの生産を台湾TSMCへ委託することを検討していると報じました。

短期間で主要エンジニア2人が退社

レンドゥチンタラ氏は2015年にIntelに引き抜かれるまで、競合するQualcommに約12年間も勤めていた人物です。2018年にブライアン・クルザニッチCEOが辞職した時は、次期CEO候補として名前が挙がったこともありました。
 
Business Insiderは、Intelの技術チームを牽引してきたエンジニアは、レンドゥチンタラ氏を含む3人だと指摘しています。1人は競合するAMDから転職してきたラジャ・コドゥリ氏、そしてもう1人は6月に退社したばかりの元Apple役員、ジム・ケラー氏です。つまりIntelはわずか数カ月の間に、主力エンジニア2人を失うことになります。
 
The Motley FoolはIntelの7nmプロセスによる次世代プロセッサ生産の開始が約半年遅れるという発表を受けて、「AppleがIntelと縁を切り、独自のシリコンを搭載する決断を下したのは正しかった」と手厳しいコメントを述べています。

 
 
Source:Intel,CNBC,Business Insider,The Motley Fool
Photo:Intel/YouTube
(lunatic)

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