一時期は国内スマートフォンメーカーに押され、中国市場で苦戦していたAppleですが、2020年第2四半期(4月〜6月)は昨年比でも売上がかなり好調だったようです。
iPhone11などが売上を大きく牽引
調査企業Counterpointが先日発表したレポートでは、2020年第2四半期(4月〜6月)における中国スマートフォン市場全体の売上台数が前年同期比で17%と落ち込むなか、Appleが32%増と飛躍的な伸びを示したことが分かりました。
Appleが“愛国買い”に支えられるHuaweiを超える大幅な売上増となったことについて、iPhone SE(第2世代)のみならずiPhone11の売れ行きも中国で非常に好調だと語るのは、Counterpointでアナリストを務めるフローラ・タン氏です。「iPhone11は昨年9月以来、中国で一貫してベストセラーモデルであり続けてきた。これは中国消費者の間で、Appleのブランド力が強いことを意味している」
また、上海を拠点とする調査企業CINNO Researchは、第2四半期におけるiPhoneの売れ行きが1,300万台となり、前年同期比で62%、売上の成長率は225%に及ぶと見ています。
もちろん、流通チャネルやサプライチェーンの在庫変動を追うだけではiPhoneの売上台数を正確に把握することはできません。2013年にはティム・クック最高経営責任者(CEO)が「たとえある時点でのサプライチェーンからのデータが事実だとしても、そのことだけでAppleのビジネスを理解することは困難だ」とアナリストの予測に苦言を呈したこともあります。
ただし、中国は世界に比べて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響からいち早く脱したため、5月の時点でスマートフォンの売れ行きはほぼ平常時に戻ったと考えられています。また、中国でiPhone11シリーズの売れ行きが好調だとする観測は、リリース直後から出ていました。
世界のiPhone売上はどうなる?
Appleは数年前から正確なiPhoneの売上台数を公表していないため、四半期決算から逆算するほかありません。4月〜6月の四半期決算は7月30日に発表されます。
iPhoneの売れ行きが前年から減少するのはほぼ確定的と考えられていますが、減少幅についてはアナリストの間でも見方が分かれています。例えば、投資会社Cowenは前年同期比20%減の210億ドル(約2兆2,100億円)、JP Morganは35%減の169億ドル(約1兆7,800億円)と見ています。
Source:AppleInsider,CNBC
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-303839/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania