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伊藤嘉明が本気の人にだけ伝える戦うヒント人生万事振り切るが価値! Returns

今月のヒント

予測不能な時代だからこそ逆になんでもできる時代に!
あなたの人生劇場の主役は「あなた自身」だ!

 

どうせこの世は住み難しい。だったら言いたいことは言おう

日本では「出る杭は打たれる」という。だから、目立たないように、ほどほどでいよう。上司の言うことには「はい」と言っていればいいし、周囲の意見には「そうですね」と合わせていればいいというわけだ。出る杭が打たれるのは当たり前だ。「目立つ=目につく」のだから、何か言われる。褒められもすれば、貶されもする。時代によって、同じ人物、事柄でも立場で評価は変わる。織田信長にしても、日本史上有数のイノベーターと言われる一方で、宗教勢力を叩いた悪逆非道の輩とも言える。暴君として知られるローマ皇帝ネロも、暴君と言われる所以はキリスト教徒への迫害だが、当時のルールにキリスト教徒がそぐわなかったのも事実だ。政治家でもタレントでも経営者でも、目立つとなにかと突かれる。しかし、夏目漱石が「草枕」で言うように、何も言わず、何もせず、情に流されていても、どうせこの世は住み難いのだ。万人に賞められることはない。なにを言っても、それが気に食わない人もいるし、反対の立場の人もいる。ましてや人生は一度きりだ。だったら、言いたいことを言おう。出る杭になろう。
まずは自分のことを語れなければ相手にされない。コミュニケーションでは、情報と伝えようとする熱意が大切だ。海外に行けばそれは更に重要となる。だからこそ、情報収集に力を注ぎ、拙い英語でもいいからコミュニケーションをとる熱意を相手に見せなければならない。そして、最も大切なことがある。「自分」だ。海外に留学した日本人学生が留学中のエピソードとして、「英語を話せるのはいいが、日本のことや自分のことを語ろうとすると意外と知らないため何も語ることができなかった」というようなことを言うケースがよくある。日本の受験の実状を説明するくらいの熱量が欲しいものだ。そもそも自分の意見一つ言えないのでは相手にしてもらえないのは、海外だからというわけではなく、日本でも同じことだ。誰しもそれまで生きていた人生があるはずだ。ごく普通の人生だと思うかもしれないが、あなたは一人しかいない。その「普通」が話題になるはずだ。コミュニケーションを取ろうという姿勢とその熱量が、その普通を普通でなくすだろう。
今までこのコラムでは至極真面目に自分の考えを皆さんに共有してきた。それも全て日本の、我々の近い将来を真剣に憂いているからである。不安だからである。日本人全体の覚醒を抜きに、日本は覚醒できない。このままだと取り返しのつかないことになると思う。たまたま私は生まれ育った環境を通じ、外から日本を俯瞰して見ることで気づきを与えてもらった。だからみなさんに伝える義務があると思ってきた。日本覚醒のための「自己覚醒」は、気づきを得れば誰でもできるのだ。私は、もう何年も意識不明状態の日本企業、日本をなんとかできないかとしてきた。ハイアールアジア、のちのアクア(旧三洋電機)の事業再生を引き受けたのもそれが根底にある。2017年10月から2019年5月までの期間は、日本を代表する6社である、ソニー、セイコーエプソン、東芝、松下、日立製作所、三洋電機からなる「液晶日の丸連合」と表現されることが多いジャパンディスプレイにも役員として企業文化の変革推進、新規事業創造を通じて企業価値を向上するためのプロジェクトを推進して欲しいと経営参画の依頼を受けた。
なぜいつも渦中の栗を拾うようなことをするのか。勝てない戦に近いケースだってある。当然口さがないことを言われるのは目に見えていたし、たくさんの不愉快な思いもした。結果、私の経歴にも傷がつくリスクもあっただろう。毎回々々相当悩むが、あえてその道を選んできた。私は、「自分は安全圏にとどまりながらも文句だけ言う批評家、評論家のような人間」には死んでもなりたくない。そんな卑怯者になるならばたとえ勝ち目が無くとも自分が持っている能力、経験を全力で出す方がいい。それが自分の責務と考える。

いつまで眠っているんだ?
違和感があるなら覚醒せよ!

「300X Community」が誕生。 同志が集まれば歴史は変わる!

いま、自分の仕事に違和感を覚える人、このままでいいのかと自問する人、変わりたいと前向きに考える人は、お願いだから行動して欲しい。そして、なりたい自分の姿を想い描いて欲しい。大きな絵で「自己覚醒、日本覚醒、アジア覚醒」をイメージして欲しい。
日本で教育を受け、一定の経験を積んでいる人は、本来、高いポテンシャルを持っている。世界で戦える力がある。それはあらゆる日本企業の経営再建に関わってきた私が保証する。単にスキルを今まで眠らせていたに過ぎない。もしくは十分にスキルを磨いてこなかっただけに過ぎない。ならば、磨けばいい。「あなたは、その手にある力を活かし、世界で戦うことができる。だがそのまま何もしないことも、できる。どうしますか?」ということだ。
今月号をもって私のビジネス系コラム、筆をおこうと思う。
最後に。今まで必死に変えようとして長いこと頑張ってきた。既得権益を守ることに命を懸けている人間を相手になんとか変えてやろうとしてきた。古い体質、新しいものを受け入れようとしない体制、能力に関係なく年齢が上だからという理由で年配者だけが得をする仕組み。効率が悪いのは明らかなのに今までそうしてきたという理由でそのままにするやり方。前例がないということが絶対評価として新しいものは受け入れない考え方。残業が当たり前。有給休暇を完全に消化するというと周りから驚かれるという状況。子供、家族のイベントに参加をするのにも仕事が最優先。子供が具合悪い、ということも言いづらい。仕方ない、しょうがない、ずっと変わらない。
聞くたびに必死に変えようとしてきた。変えられたこともあったし、新しいやり方を植え付けたこともある。でも世間の物差しで見ると微々たる変革でしかなかった。日本の社会はとてつもなく大きな壁だった。そしてコロナが世界を変えた。コロナがきっかけとなり、世界が壊れた。数々の理解不能なやり方。無駄な仕組みや優柔不断、忖度だらけの日本の社会……たくさんの「今まで」が音を立てて壊れていく。我々は今、その瞬間にいる。だからこそ新しい「これから」を創ることを選ぶ。
私たちが生きるのは予測不能な時代。私は日本覚醒の原動力となる300人の同志を集う。300人の同志がいれば歴史をつくれる。「成長したい人」「変わりたい人」「世界にも通用する力を身につけ世界と繋がりたい人」へ。今のままでいいのかなという不安はあるけれどどうしたらいいかわからない。いきなり何かを始めるのも気がひける。そういう人へ“特別な場所”を創りたいと考えてきた。新しい自分になるきっかけを見つける場所。切磋琢磨を通じ自身を磨く空間。それを300Xコミュニティと名付ける。コロナで今までの世界は壊れた。皆不安でいっぱいだと思う。だからこそ今回を機に日本社会、日本企業のダメなところを一緒に変えていきたい。これ以上の機会はもうないだろう。同じ思いを共有し、同志と共に前向きに「これから」をつくっていきたい。興味ある人はFacebookで「300X Community」を検索していただきたい。もしくはこのリンクをのぞいて見て欲しい。https://www.facebook.com/groups/1143431802688465/
そう。あなたは自分の人生を見逃し三振で、バッターボックスを後にしたいかどうかということだ。では皆さん、長いこと読んでいただき、ありがとう。また会う日まで御機嫌よう。


text : 伊藤嘉明
X-TANK CEO。世界のヘッドハンターが動向を注視するプロ経営者。著書『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力』(東洋経済新報社/1620円)など。

 

 

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