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色温度を調整可能なE Inkディスプレイ搭載Androidタブ「BOOX Note 2」

色温度を調整可能なスクリーンライトをE Inkディスプレイに搭載

BOOX Note 2は10.3インチのE-inkディスプレイを搭載したAndroid 9.0タブレット。開発元は中国広州に本社を置く文石で、日本では正規代理店としてFOXが販売している。

以前に紹介した13.3インチ端末「BOOX Max3」との最大の違いは、色温度を調整可能なスクリーンライトを搭載していること。好みに合わせて色みを調整でき、もちろんスクリーンライトを消灯可能だ。

BOOX Note 2の価格は6万5780円(FOXの直販価格)

左がデフォルトの色温度。色温度はふたつのスライダーで調節する。月のアイコンのスライダーを右にずらすと色温度が高くなり、青みがかった色になる

ある程度の光量があればE Inkディスプレイにスクリーンライトは不要。室内灯だけで十分な視認性が確保できる

BOOX Note 2は最新Androidスマホの約15%の処理性能

BOOX Note 2はプロセッサーに「Snapdragon 625(MSM8953)」を採用。メモリーは4GB(LPDDR3)、ストレージは64GBを搭載している。定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」のスコアで比較すると、BOOX Note 2の総合スコアが93399、最新の「Snapdragon 865」を搭載する「OPPO Find X2 Pro」の総合スコアが609045(7月28日時点のランキングデータより)とされているので、BOOX Note 2はOPPO Find X2 Proの約15%の処理性能ということになる。

とはいえ、BOOX Note 2は電子書籍、電子ノート用途に特化したタブレットだ。またOPPO Find X2 Proは記事執筆時点のAndroid最速スマホでもある。このスコア差だけでBOOX Note 2の善し悪しを判断するべきではない。

BOOX Note 2でAnTuTu Benchmarkを実行すると、CPUは36781、GPUは10803、MEMは27398、UXは18417、総合スコアは93399という結果となった

ディスプレイは前述のとおり10.3インチで、解像度は1872×1404ドット(227ppi)。本体サイズはは横177.8×縦249.5×厚さ7.1mmで重さは378g。カメラは非搭載で、インターフェースはUSB Type-Cのみ。microSDメモリーカードスロットは用意されておらずストレージは増量できないが、本製品の用途を考えれば64GBのストレージで事足りるはずだ。

前面(左)には指紋認証センサー一体型戻るボタンを配置。背面(右)には技適を含む認証情報などが記載されている

上面(上)には電源ボタン、下面(下)にはUSB Type-C端子が用意されている

右側面(上)と左側面(下)にはなにもない

パッケージには本体以外に、ワコム製専用スタイラスペン、ディスプレイ保護フィルム、USBケーブル、クイックスタートガイド、保証書が含まれている

コンテンツに合わせてリフレッシュモードを変更可能

BOOX Note 2にはCarta世代のE Inkディスプレイが搭載されている。E Inkディスプレイは数ページおきにページリフレッシュが必要となるが、BOOX Note 2には画質を優先させた「通常モード」、画質より速度を優先させた「高速モード」、画像やテキストをスクロールする場合に適した「A2モード」、動画の視聴に最適な「Xモード」が用意されており、コンテンツに合わせて変更可能だ。

基本的に、通常→高速→A2→Xの順番で描画が速くなるが、そのぶん画質が低くなる。個人的には、コミックを読むなら通常モード、ウェブページを見るなら高速モードまたはA2モードを適していると感じた。動画の視聴については端末をお勧めする。

ディスプレイのリフレッシュモードには、通常モード、高速モード、A2モード、Xモードの4種類が用意されている

通常モードは最も高画質に画像を表示できる(画像クレジット:鈴木みそ氏、「ナナのリテラシー1」より)

高速モードは濃い色の部分にゴーストが残りやすかった(画像クレジット:鈴木みそ氏、「ナナのリテラシー1」より)

A2モードは白地の部分にゴーストが残りやすかった(画像クレジット:鈴木みそ氏、「ナナのリテラシー1」より)

Xモードは画像が不鮮明になる。動画はともかく、漫画を読むには厳しい画質だ(画像クレジット:鈴木みそ氏、「ナナのリテラシー1」より)


高速モード、A2モードでも漫画を読めなくはないが、漫画家が絵に込めた気持ちを考えると、やはりゴーストがない状態で鑑賞したい


Xモードであればフレーム落ちはほとんど気にならないが、精細さは大きく低下する。動画をあえてBOOX Note 2で鑑賞する必要はない

E Inkディスプレイの特性を理解している中・上級者向けのタブレット端末

iOS端末にE Inkディスプレイを採用したデバイスは存在しない。BOOX Note 2はサードパーティーが自由に仕様を決められるAndroid搭載端末ならではの製品だ。ただ、Androidタブレットとまったく同じように使えると思うと、ガッカリすることになる。ホームアプリは一般的なAndroid端末とは大きく異なるし、配色や、描画速度の点でE Inkディスプレイが不向きなアプリもたくさんあるからだ。

BOOX Note 2はE Inkディスプレイならではの目に優しい表示が真骨頂。電子書籍、電子ノートが主目的な方や、常用しているアプリが使いにくかったときにカスタマイズしたり、ほかのアプリを見つけられる中・上級者向けのタブレット端末だと筆者は考える。

ワコム製専用スタイラスペンの書き味は滑らか。滑りすぎると感じる場合は「ペーパーライク」をうたうディスプレイ保護フィルムを貼るといいだろう

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