長野県伊那市は、KDDI株式会社とともに「空飛ぶデリバリーサービス構築事業」として実証を重ねてきた、ドローンを活用した買物サービス「ゆうあいマーケット」の本格運用を開始する。
伊那ケーブルテレビジョン株式会社との連携により、ケーブルテレビのリモコンで注文した食料品などの商品をドローンで当日配送するサービスが実現した。
なお、自治体が運営するドローン配送事業の本格運用は日本初となる。
買物困難者を支援するドローン配送
システム構築後、地元事業者やボランティア体制などの調整を進めた結果、伊那市議会6月定例会において「伊那市支え合い買物サービス条例」が可決。2020年6月から7月にかけてテスト運用を実施し、事業者や利用者のフィードバックを受けてこのたびの本格運用に至った。
同市とともに同サービス運用に尽力してきたのがKDDI株式会社。同サービスで用いられるドローンは、KDDIのモバイル通信ネットワークに対応し、目視外自律飛行や遠隔監視制御が可能なスマートドローンだ。最大積載量5kg、約7km離れた地点までの配送ができるという。
また同サービスは、ドローン配送にくわえ地域住民の見守りを行う集落支援員による陸送も実施する、テクノロジーとマンパワーを融合したサービスとなっている。
注文も支払いも簡単な仕組み
午前11時までの注文商品は、その日の夕方には利用者宅へ届く仕組み。また、注文された商品をドローンを使って近隣の公民館まで配送する方法もある。この場合、利用者が直接公民館へ受け取りに行くか、ボランティアによる配達を依頼するかという2つのラストワンマイルを選択するようだ。
商品代金はケーブルテレビ利用料と一緒に口座振替で支払うことになる。
「ゆうあいマーケット」はまず、伊那市長谷地域の非持・溝口・黒河内・中尾区からサービスを開始し、順次地域を拡大していくとのこと。
- Original:https://techable.jp/archives/133681
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口