AppleとGoogleが共同開発したアプリケーション・プログラミングインターフェース(API)をベースにした新型コロナウイルス濃厚接触者追跡アプリは、日本を含め現在世界16カ国でリリース済みです。各国のアプリの使用状況はどうなっているのでしょうか?
ヨーロッパではアイスランドとドイツで多くの人々が使用
AppleとGoogleが共同開発のExposure Notifications APIをもとにしたコロナ追跡アプリは、現在日本、サウジアラビア、ラトビア、ジブラルタル、ウルグアイなどを含める16カ国で導入されています。
アイスランドでは、政府開発のCOVID Trackerアプリが人口480万人に対して140万ダウンロードを記録しており、人口の約3割がコロナ追跡システムに登録済みとなっています。
AppleとGoogleが共同開発したAPIに頼るべきかで意見が割れていたドイツでも、最終的にExposure Notifications APIを使用したアプリが公開されました。Corona-Warn-Appは、現在では1,600万ダウンロードを超えており、使用率は人口のほぼ2割に達しつつあります。
日本では1,200万ダウンロードを突破
厚生労働省が6月19日から配信開始した新型コロナ接触確認アプリ「COCOA」は、8月7日までに約1,205万ダウンロードに達したとの発表がありました。
陽性登録者はいまだに165人と少ないですが、英オックスフォード大の研究グループの調査では、人口の20%〜40%がコロナ追跡アプリをダウンロードし、使用するだけで日々の感染者数を抑える効果があることがわかっており、このまま順調にダウンロード数が伸び続ければ、感染者数の抑制につながるかもしれません。
日本の人口を1億2,650万人(2018年)とすると、ダウンロード数が2,530万件で2割のラインに達することになります。
荒らしやスプーフィングに弱いとの指摘も
Bluetoothを使用したExposure Notifications APIは、荒らしやスプーフィング攻撃に弱いのではないかと一部専門家は指摘しています。
各国はニセの陽性登録を避けるための方策を講じており、ドイツでは検査施設でQRコードが発行されるようになっています。
また、Bluetoothシグナルがハイジャックされる可能性もある、と電子フロンティア財団(EFF)のベネット・サイファー氏は述べています。同氏によれば、コロナ追跡アプリへの攻撃はまだ報告されていないとのことですが、抜本的な解決策はまだ提示されていないのが現状です。
接近把握にBluetoothを使用するのは、精度において問題があるとの意見もあります。スマホがポケットやバッグに入っている場合、実際の距離よりも遠くにいると判断されてしまう可能性がある、とCenter for Democracy and Technologyのグレッグ・ノジェイム氏はコメントしています。
Source:The Markup
Photo:Microsoft
(lexi)
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- Source:iPhone Mania
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