そもそもが毎月ディープトラベルなデジモノステーション編集部。東におもしろネタがあればパシャパシャとカメラに撮り、西に変わったコトがあればネタ元にダイブする。締切ニモマケズ、今日も元気よく行ってきます!
新鮮なネタを求めて日本全国津々浦々
遊んでいるように見えても、出張です
よく、「デジモノステーションなのにデジタルとかモノの要素ってないよね(笑)」と、ツッこまれるのが本誌の旅企画。デジとモノの要素を少なからず残していたリニューアル初期こそ旅に便利なアイテムなどを取り上げてきたが、カレー特集あたりからモノの解釈が広がり、今や食べものやライフスタイルもモノのひとつ。編集長からの「今月のお題」を受けたデジモノステーション編集部員たちは、ネタ探しに翻弄し、経費のそろばんを叩いて北へ南へと向かう。出来上がった誌面からはパッと見、遊んでいるようにしか見えないかもしれないが、媒体経費を使った取材なので取れ高(撮れ高)が少ないと冷や汗もの。ただ遊んできましたー! ハハハハ…(笑えない、編集長の目が笑ってない)になってしまう。とはいえ、現地取材をすると思わぬ収穫もあったりするので、「ネタは足で稼げ」とは確かなる先人の知恵。むしろ副産物のほうがおもしろかったりすることもあるのでやっぱり出張取材は欠かせない。そんな記事作りのアナザーストーリー、ほんの少しだけお付き合いあれ。
青森
北の豪雪県はミステリー県でもありました
2020年4月号の特集「銭湯&サウナ SDGs 前編」。巻頭から青森取材の記事でスタートした本企画だが、そもそも銭湯でもサウナでもなく、温泉なのはここだけの話。「青森県民にとって、温泉こそ公衆浴場であり言わば銭湯です(キッパリ)」と、言い切って企画が通り、事前アポもそこそこにして真冬の青森に降り立った。いくつかの温泉郷を巡り、取材をするうちに「ダイダラボッチを見た」「ここは政治家がお忍びで遊ぶ場所」など、濃い情報が普通に入ってくる。外は深々と降り積もる雪。街灯もなく、人けもない。そんな中で聞く摩訶不思議な話は、ぼくとつとした方言の語り口調と相まって徐々に惹き込まれてしまうほど…。このままだと目がとろんとしてく…る寸前で我に返り、取材先を後にした。嘘のような本当の話、信じるか信じないかはあなた次第です(場所はまだ言えない)。
鳥取
カレーを食べに行ったらいつの間にか宇宙にいた
デジモノステーションを新たなベクトルへと導いた「世界一美味しいカレーが食べたい」特集(2018年12月号)。カレーの街、神保町で働くライターとカメラマンが鳥取県へと向かった。県庁所在地がある鳥取市はカレールウの消費量が日本一の街。鳥取の人たちはカレーをつまみに酒を飲み、家カレーの話題で盛り上がり、締めにカレーうどんを食べるという(諸説あり)。取材当日は台風が直撃したこともあり、飛行機の欠航が続いて東京に戻ることができなかった。延泊を余儀なくされた取材班が向かったのは、鳥取のディープスポットならここを置いて他にないという「大宇宙酒場」。その日はギターパンダ(山川のりをさん)のライブが行なわれていた。鳥取でカレーを食べて、大宇宙に行き、ギターを弾くパンダに出会う。その後の編集部では、延々と(本当に何ヶ月も)「鳥取がディープ過ぎる」という噂でもちきりだった。もちろん情報の発信者はカレーの街のライターとカメラマンだ。
群馬
グンマでゼンマシマシチョモランマ
存在自体がディープなラーメン二郎。無性に食べたくなるあの味は、自宅で二郎の味を再現する「家二郎」なるマニア文化が根付くほど人気が高い。レシピサイトにも多数の家二郎レシピが投稿されており、編集部でチャレンジしたのは素材から二郎を再現すること。なんとなく『ザ!鉄腕!DASH!!』のようにも見えるが、あっちは上品な中華そばで、こちらはジャンクな二郎系ラーメン。取材班は東のトンコツ県こと、群馬に向かった。玉村町の「肉の駅」でゲンコツを10kg仕入れ、前橋市の「風ラインふじみ農産物直売所」で強力粉を見つける。昭和村でニンニクなどの野菜を手に入れてその結果、高いレベルで二郎系の味が再現できた…のだが、交通費含めて一杯2万6510円という経費マシマシな企画だった。でもおもしろいのが一番大事!
長野
東京から0泊2日オジサンふたりが八ヶ岳で風呂に入る
キーワードはビショビショ! 2018年9月号の特集「新定番 アウトドア水遊び」ではカヤック、シャワークライミング、マリンジェットにスピアフィッシングなど、見た目にも面白そうな良企画が連発。読んでいて楽しそー! と、おもしろさがストレートに伝わるページが並んだが、そのなかでひっそりと日本最高所野天風呂の企画、野湯があったことを忘れてならない。水着要素ゼロ。躍動感も無し。あるのはオジサンふたりが山に登って温泉に浸かるという誰得な写真だけ。できる限りと温泉の水をパシャーんとしてみるもちょっと地味。でもこの取材、他のどの取材よりも体力的にハードだったことだけは裏話として伝えたい。伝わるかなー? 伝わってほしー(泣)。
埼玉
ガチ四駆でしか入れない場所にいたスズキのエブリイ
「やろうぜ!泥四駆」の強い見出しありきで実現したこの企画。デジモノステーション2018年5月号で、エクストリームモータースポーツイベント「XCT-Dual」を取材した。会場の秩父・アウトドアパークブロンコは、四駆でしかたどり着けない場所。「レースに参加せず、ギャラリーとして観覧するだけでも十分楽しめる」と、記事中で紹介したが、そもそも行くまでのハードルがレース並みに高い。それでも日本全国から選手や観戦者が集うというから驚きだ。それよりも一番びっくりしたのは運営スタッフのスズキ・エブリイ(2WD)がフツーに会場にいたこと。え? 四駆でしか入れないのでは…という、疑問すら浮かんだが、ドライバーのテクニックは駆動方式すら凌駕するということ(なのかな)。
大阪
大阪出張で移転、定休日の洗礼を受ける
2018年12月号の「世界一美味しいカレーが食べたい」特集で訪れた大阪の町。本誌連載中のクリエイティブディレクター梶原由景さんが「大阪のスパイスカレーが今アツい。その人気を支えているのが間借り(ヤドカリ)カレー」と、バーやスナックといった、夜営業のお店の昼にオープンするカレー店をおすすめする。とはいえ、間借りスタイルなので取材先にアポが全然取れず…そもそも連絡手段がない。しびれを切らした取材班は、直接現地で交渉することにしたが、目当てのお店が店舗移転かつ移転先も定休日という残念な結果に。これもあるある。ぜひリベンジしたい。
英国
あれ? これってバンクシーじゃない?
ときには海外までも取材(旅行)に行くデジモノ編集部。2018年10月号では「頑張らないキャンプ」特集で、イギリスのキャンプシーンを紹介した。実際にイギリスでキャンプまでして取材したこの企画。特集タイトルの頑張らないとは裏腹に、けっこう頑張っている。海外とはいえ、自然のなかでキャンプするのは日本もイギリスも一緒。テントの中で日本と変わらない大地と空を感じ、「地球ってひとつだな」と、しみじみ思う。結果、それだけだとあまりにももったいないので、ガッツリ観光して帰国。お土産は紅茶とショートブレッド、キャンプ場で売ってた巨大なマシュマロです。
EDITOR’Z Deep Travel
堀真菜実のディープトラベル
バラス島(沖縄県)
海上にぽつんと浮かぶ、珊瑚のかけらでできた無人島。潮の満ち引きによって常に大きさが変わることから「幻の島」とも呼ばれる。周囲の珊瑚礁に鮮やかな熱帯魚が集まる、シュノーケリングスポット。西表島から船で約10分。
編集早坂のディープトラベル
マイナス30度近い冬の朱鞠内湖(北海道)
日本最大の人造湖、朱鞠内湖。冬の最低気温がマイナス30度を超えることもザラで、濡れたタオルをぐるぐる振るとカチンコチンに固まるほど。緑豊かな夏もいいけど、あたり一面白銀の世界を楽しめる冬はもっとおすすめ。
編集松井のディープトラベル
椎崎諏訪神社でのキャンプ(新潟県)
スノーピークが主催した佐渡島ツアーで体験した神社キャンプ。佐渡島の伝統文化を満喫する一泊二日の行程で、宿泊地はなんと神社の境内でテント泊。地酒を飲み、焚き火を囲んで鑑賞した、佐渡の伝統芸能は強烈な思い出だ。
編集長滝田のディープトラベル
落合博満野球記念館(和歌山県)
当時、信子夫人の兄とキャッチボールしたり(元プロ野球選手ではない)、博満のパンイチ銅像とユニフォームを着て写真を撮ったり、幼少期の福嗣くんのおもちゃ展示を観たり。入場料2000円はまさにファンかどうかを図る踏み絵だ。
- Original:https://www.digimonostation.jp/0000128632/
- Source:デジモノステーション
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