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ついに登場した自由な位置に置けるワイヤレス充電器、NomadのBase Station Proをレビュー

アクセサリーメーカーのNomad(ノマド)は、優れた品質の素材と職人技を使い、iOSおよびAndroidデバイス向けに、優れたアクセサリーを提供してきた長い歴史を持っている。このたび同社が、ワイヤレス充電技術のスタートアップAira(アイラ)と提携し、自由位置でのワイヤレス充電を可能にするFreePowerテクノロジーを用いたプレミアプロダクトをデビューさせた。Nomadのこの新しいBase Station Proは229ドル(約2万4400円)は、AiraのFreePowerテクノロジーを搭載した初めての製品である。私はこの1週間で、それがどのように機能するかを確認する機会を得た。

基本情報

NomadのBase Station Proは、最大3台のデバイスを同時に充電できるワイヤレス充電パッドだ。最新のiPhoneモデルや、ほとんどの最新のAndroidスマートフォン、AirPods Proやその他のヘッドフォンなどの多数のアクセサリを含む、すべてのQi対応デバイスで動作する。多くの点で、Apple(アップル)が一度発表したものの、その後キャンセルしたAirPowerマルチデバイス充電器に非常に似ているが、Apple Watchは独自のワイヤレス充電技術を採用しているので、今回の製品では充電することができない。

画像クレジット:Darrell Etherington

Nomad Base Station Proは、長さ9インチ(約23cm)弱、幅は約5.5インチ(約14cm)で、厚さは0.5インチ(約1.3cm)未満だ。印象的なのか内部に18個のコイルがあるため、高い柔軟性を提供している点だ。前述のように、最大3つのデバイスの同時充電をサポートすることが可能で、現在いくつのデバイスが充電中なのかは、側面の3灯のLEDインジケーターで確認することができる。Nomadは本製品にUSB-C-USB-Cケーブルを1本と、それに接続するための30WのUSB-C PD電源アダプターを同梱している。

世の中には多くのマルチデバイスワイヤレス充電器があるが(Nomadもいくつか提供している)、AiraのFreePowerテクノロジーがもたらす真のメリットは、実際に複数のデバイスをパッド上にどのような向きに置いても、自動的に充電できることだ。ほとんどのQi充電器は、充電器内部の1つまたは複数のコイルに対する特定の範囲内に、デバイスを置く必要がある。そして少しでも置き場所がずれると、デバイスが充電されなかったり充電プロセスの効率が大幅に低下してしまう。

デザインとパフォーマンス

Nomad Base Station Proは他のほとんどのワイヤレス充電器よりも大きいが、その表面はすべて使用可能な領域だ。また、Nomad製品の特徴でもあるダークメタルとレザーによる仕上げは、魅力的で実用的だ。単一ケーブルデザインの採用によって、この製品は、雑然とケーブルや複数のUSBアダプターなどを使うよりも、はるかにすっきりとした物理的に魅力的な充電ソリューションになっている。

内部では、AiraのテクノロジーがNomad Base Station Proの心臓部である。充電器内には18個のオーバーラップしたコイルが内蔵されていて、回路基板上には、自由位置での充電を可能にするスマートさを実現するためのコントローラーたちが置かれている。基本的にAiraのテクノロジーは、パッド上に置かれたデバイスが受け入れることができる充電の種類を自動的に検出し、必要な電気をその方向に誘導し、デバイスの内蔵充電コイルとBase Station Pro内にあるコイルアレイの間の磁場を、理想的な電力供給のために最適化する。

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テストしてみたところ、製品は宣伝どおりに機能しパッド上のどの方向やどの場所に置いても、私のiPhone XS Pro Maxを検出した(もちろん、電話側のコイルがパッド上に位置していた場合の話だ)。2台目のiPhoneや、AirPods Pro、Qi対応の充電ケースを使うまた別のイヤホンを追加しても同様に機能した。iPhoneをパッドの表面に沿って移動させることもできて、磁気フィールドはデバイスを見失うことなく充電が続く。

これは魔法のように感じられるが、皮肉なことにこれは、従来のワイヤレス充電器を実際に使う前に私がワイヤレス充電について抱いていたイメージと同じものなのだ。現在の標準的なQiベースの充電は、多少便利ではあるが基本的には固定ドックのようなものだ。ところがAiraのFreePowerテクノロジーは、無造作に置いたデバイスを確実に充電することができる。

まとめ

この技術には注意すべき点がいくつかある。第1に、本製品は公式にはQi認定されていない。だがその理由は、同社の説明によれば、単純に自由位置充電に対する標準が存在しないからだ。彼らは、互換性や熱管理といったQi標準に準拠していることを確認するために、広範なテストを実施しており、またAiraはQi標準を所有し管理しているWireless Power Consortium(WPC)と協力して、自由位置充電をカバーする標準を作成している最中だ。

いずれにせよ私のテストでは問題なく動作し、パッド上のどこにでも配置できる便利さとともに、Qi対応デバイスを確実に充電している。それは大したことではないように思えるかもしれないが、エクスペリエンスは大幅に向上する。これに3台同時充電が加わることで、NomadのBase Station Proはやや高価ではあるが並ぶもののないユニークな存在となる。

一方Airaは、コンシューマー市場および商用市場の多数のパートナーに同社のテクノロジーを提供することなども含んで、FreePowerに対する大きな計画を描いている。例えば、どこでも充電可能なコーヒーショップのカウンターや、充電可能なダッシュボードを備えた車などが、どれほどうまく実現できるかは容易に想像できる。同社は大きな計画を立てているが、今回の製品が何らかの前触れであるとするなら、やがてそれは消費者の日常に大きな利点がもたらされることにつながるだろう。

関連記事:アップルのAirPowerがNomadの新製品Base Station Proとして蘇る?

カテゴリー:ハードウェア

タグ:レビュー

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(翻訳:sako)

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