クラウド型カスタマーサービスプラットフォームを運営・開発するZendeskは米国時間8月25日、Explore Enterpriseという新サービスを発表した顧客がZendeskのライセンスを持っているかどうかにかかわらず、その情報をリアルタイムで取得し、組織内の誰とでも共有可能にするサービスだ。同社は以前から顧客にサービスの統計情報を追跡する機能を提供してきたが、これは過去の分析するものだった。
実はExploreというサービスは数年前から導入されていたのだが、Zendeskの製品担当上級副社長であるJon Aniano(ジョン・アニアーノ)氏によると、今回のエンタープライズ向けのExplore Enterpriseは「増大する顧客データの要求に応えるもの」だという。「Zendeskユーザーにリアルタイム分析を直接提供する 『Live Team Dashboards』 を提供できるようになった」と同氏はTechCrunchに説明した。
新型コロナウイルスの感染蔓延の前までは、カスタマーサポートセンターなどでは至る所にある大型モニターに表示されていた。しかし現在では、カスタマーサービスの担当者は自宅で仕事をすることが多くなっている。
「ここ数年でわかったことは、顧客の業務分析に対するニーズは飽くなきものであり、顧客が成長し、顧客サービスのニーズがより複雑になるにつれ、コンタクトセンターのオペレータや顧客サービスチームへの要求はますます高くなります。これに応えるには、新しいツールセットと新しいタイプの機能を必要とされています」と同氏。
その理由の1つとして、カスタマーサービスへのアクセス方法がこれまでの主流だった電話や電子メールから、WhatsAppのようなメッセージングツールへとシフトしていることが挙げられる。「メッセージングツールへのシフトに伴い、顧客とのリアルタイムのやり取りを大規模に処理できるようにすることが、コンタクトセンターに求められている」とアニアーノ氏は説明する。
こういった要求に応えるには、今回発表されたExplore Enterpriseによるリアルタイム分析が必要になる。これにより管理者(マネージャー)は、リソースが最も必要とされる場所に人員などを配置するために必要なデータをリアルタイムに入手できる。
しかし、Zendeskは顧客に、これらの統計情報を社内の誰とでも共有できる機能も提供しています。”ユーザーは、Zendeskへのアクセス権の有無にかかわらず、ダッシュボードや履歴レポートを社内の誰とでも共有することができます。Slackで共有することも、ダッシュボードを社内の他の人がアクセスしたい場所に埋め込むこともできます」とAniano氏は説明しています。
しかもZendeskは、顧客から取得した各種統計データを社内の誰とでも共有できるようにしている。「ユーザーは、Zendeskにアクセスできるかどうかに関係なく、ダッシュボードや履歴レポートを社内の誰とでも共有できる。Slackで共有することもできるし、社内のほかの人がアクセスしたい場所にダッシュボードを埋め込むこともできる」とアニアーノ氏は説明する。
新サービスは8月31日から利用可能で、価格はユーザー1人あたり月額29ドル。
画像クレジット:felixR / Getty Images
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(翻訳:TechCrunch Japan)