Instagramは、健康に関するコンテンツに特化して最近公開した「ガイド」機能(Instagramブログ)の拡張に取り組んでいる。この機能は、新型コロナウイルス感染拡大に対する不安や悲しみへの対処などメンタルヘルスに関するリソースを一部の組織や専門家が共有できるようにと5月に公開された(The Verge記事)。まず少数のクリエイターがこの機能を利用できるようになり、自分のプロフィールの中の「ガイド」タブで健康に関するヒントを投稿してきた。現在Instagramは、クリエイターが場所や製品など健康以外のヒントやおすすめのガイドを作るツールを開発している。
ガイド機能の目指すところは、Instagramユーザーが写真やビデオだけではない、長いコンテンツを投稿できるようにすることだ。現在、ガイドにはクリエイター自身の写真やギャラリー、ビデオのほか、ケースとしては少ないが他のクリエイターの写真なども含めることができる。さらにメディアだけでなくコメントやヒントも入れられる。
この機能により、クリエイターはInstagramをヒントやアドバイスを共有するプラットフォームとして利用できる。ブログや他のウェブサイトなど、Instagramの外にトラフィックをリダイレクトさせる必要がなくなる。
Instagram責任者のAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏はガイド機能の公開時に、これはもともと旅行のユースケースを念頭に置いて設計していたが、新型コロナウイルスの感染が拡大したため健康のための機能に変更したと述べていた(ツイート)。
ここにきてInstagramは当初のアイデアに立ち返り、クリエイターが場所などのガイドを作れる機能にするようだ。
ガイドの変更は、Twitterユーザーで自称リーカーのAlessandro Paluzzis(アレッサンドロ・パルッツィス)氏(Twitterアカウント)によって最初に明らかになった(@alex193aツイート)。パルッツィス氏はTechCrunchに対し、Instagramアプリをリバースエンジニアリングして新機能を見つけたと語った。しかしこの変更は、多くのInstagramユーザーにはまだ公開されていない。
Instagramは新しい投稿作成画面もテストしている。ユーザーに、Instagramのソーシャルネットワークで公開する際のさまざまな選択肢が示される。フィードポスト、ストーリーやストーリーハイライト、IGTV、リール、そして新機能のガイドを作成できる。
このリストから「ガイド」を選択すると、次にガイドの種類を選ぶメニューが表示される。このメニューから、お気に入りの場所を紹介する「場所のガイド」、お気に入りの製品を紹介する「製品のガイド」、そして自分の一連の投稿を紹介する汎用的なフォーマットである「投稿のガイド」を選ぶことができる。
このようにガイド機能はInstagramインフルエンサーのワークフローに簡単に合わせられるようになっていて、インフルエンサーたちはどこへ行けばいいか、何を買えばいいかなどをフォロワーにこまめに紹介できる。クリエイターはガイドを活用してアフィリエイトの売上を増やしたり、ユーザーをスポンサー付きの投稿に誘導したりすることもできるだろう。
Instagramは、この新機能は現在取り組んでいるガイドの改善の一部であることを認めた。
広報担当者は「これはガイドを向上させるための初期テストの一部だ。まもなく、さらに多くのことを公表する」と述べた。Instagramは変更された機能がより広い範囲に公開されるのか、されるとしたらいつなのかについては回答しなかったが、これは初期段階でありユーザーからのフィードバックに基づいて変わることがあると補足した。同社は、ガイド機能の長期的な計画についても明言を避けた。
PinterestがInstagramの守備範囲に進出し始めている中で、この変更が明らかになった。Pinterestは最近、長いストーリーのコンテンツをまとめる新機能のテストを始めている(未訳記事)。Pinterestクリエイターはストーリーピンを使ってレシピ、手芸、DIYなどのトピックに関するオリジナルの「ガイド」を作ることができるだろう。また、ヒントや発想といったクリエイターコンテンツをFacebookのライバルであるTikTokに求めるユーザーも増えている。
画像クレジット:Bryce Durbin
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(翻訳:Kaori Koyama)