<イヤホンレビュー>
SIMフリー端末にはじまり、今年に入りauとソフトバンクでも取り扱いが始まるなど、最近注目度が上がっているOPPOから、9月4日に完全ワイヤレスイヤホン「Enco W51」が発売となります。5GやAI、モノのコネクティビティといった文脈からイヤホンの最新トレンドを牽引するのは、いまやスマホメーカー。しかもこのモデルはノイズキャンセル対応で1万5800円。これは気になります。
スマホメーカーが手掛ける完全ワイヤレスイヤホンですが、OPPO製のスマホ専用というわけではなく、他社スマホでも問題なし。今回はiPhoneと組み合わせて試してみました。
■ノイズキャンセルが優秀すぎ
OPPO初の完全ワイヤレスイヤホンとなる「Enco W51」。ノイズキャンセル(ANC)対応というだけでなく、Bluetooth接続は“左右同時転送”対応と、スペックだけ見ても期待度高めです。
デザインはスマホメーカー製の完全ワイヤレスイヤホンに多い、アンテナ部が下に伸びるタイプ。ただし、イヤホン部はカナル型で、耳にフィットする形状。ライバル機の良いとこ取りの構造です。片側約4gと軽量なところも良いですね。
装着しても全くズレないどころか、アンテナを指で弾いてみても落ちないほどの強烈なフィット感。もちろん、イヤーピースも標準のM以外にXS/S/M/Lと付属していて交換可能です。
ただひとつ気になったのがパッケージ。日本向けのOPPO「Enco W51」のはずですが、説明書は中国語のみで英語もナシ、音声アナウンスも中国語のみって…。公式サイトは日本語なので油断してましたが、ガチな奴が来てしまいましたね。
操作方法は説明書の図などでなんとか分かります。ペアリング方法は、最初の1台目はケースを開くだけで、2台目以降はスマホケースのボタンを長押し。AirPodsと同じですね。OPPOのスマホならクイックペアリングにも対応します。
ノイズキャンセルのOn/Offは左のイヤホンを2回タップ。右イヤホンは2回タップで曲送り、3回タップはボイスアシスタント。翻訳を駆使して説明書を読んだのですが、どうやらイヤホンから音量操作はできないようです。
イヤホンだけでの連続再生時間は最大約3.5時間(ANC ON時)と長くはないですが、なんとか実用には足るレベル。付属の充電ケース使用で最大20時間。付属ケースがワイヤレス充電対応というところはスマホメーカーっぽいですね。
Windows PCとペアリングしてZoomでマイク性能をテスト。高感度に声を拾ってマイクもなかなか高音質。ただし周囲の音も比較的よく拾うタイプなので、騒音の多いところでのビデオ会議には向きません。
ノイズキャンセルの性能は、スペック上は最大35fbの騒音低減。電車に乗っている時も、走行中の振動による重低音の騒音はほぼ聞こえない優秀さ。ただし、エアコンの高域ノイズは残るというか普段以上に耳につきます。駅や街中の雑踏の騒音はかなりの低減効果。このノイズキャンセル性能、2万円以上の完全ワイヤレスでも通用するレベルです。
接続は端末を問わない“左右同時転送”対応。都内で1日使った際は、ターミナル駅では音途切もありましたが、さほど問題ないレベルでしょう。
では、iPhoneとペアリングをして音質もチェック。
宇多田ヒカルの『あなた』を聴くと、中域に厚さがあり情報量は欲張らないナロー系。空間を上手く作るサウンドで、AirPodsに近いタイプですね。BrunoMarsの『24K Magic』もライブ感ある空間で低音のエネルギーも演出してくれます。
* * *
パッケージを開けて使い始めた時は中国色が強くて大丈夫かと心配になりましたが、ノイズキャンセルの性能が素晴らしく、テレワーク用のマイク性能もいい。製品の中身は驚くほど優秀。音質もAirPodsくらいには聴けて、1万5800円。あれ、これすごくコスパいいかも!?
<取材・文/折原一也>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/319011/
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