グーグルの純正ワイヤレスイヤフォンの第2世代「Google Pixel Buds」が8月20日より販売開始された。日本未発売の第1世代は左右一体型だったが、第2世代は完全ワイヤレスイヤフォンとして登場した。競争の激しいこの市場にグーグルがどのような製品を投入してきたのか紹介していこう。
基本機能はiPhone、iPad、Windows搭載PCでも利用可能
Google Pixel Budsは、Bluetooth 4.0以降に対応したデバイス用の完全ワイヤレスイヤフォン。全機能を利用するためにはGoogleアカウント、Googleアシスタントに対応したAndroid 6.0以降のスマートフォンが必要だが、基本機能はiPhone、iPad、Windows搭載PCなどでも利用できる。ただしBluetoothのオーディオコーデックはAACとSBCのみの対応。より高音質なaptX HDやaptX Adaptiveなどは利用できない点は留意が必要だ。
充電ケースはズボンの前ポケットに入るコンパクトサイズ
イヤフォンには専用の12mmダイナミックスピーカードライバーを内蔵。静電容量方式のタッチセンサーが内蔵されており、タップ、長押し、スワイプ操作が可能。デュアルビームフォーミングマイクによる音声入力にももちろん対応している。
サイズはイヤフォンが幅19.5×高さ20.5×厚さ18.2 mm(左右それぞれ、イヤーチップと固定用アーチを除く)、重さは約5.3g(左右それぞれ)、ワイヤレス充電ケースが幅47×高さ63×厚さ25mmで66.7g(イヤフォンを含む)。カナル型のイヤーピースを備えた完全ワイヤレスイヤフォンとしては、ワイヤレス充電ケースはコンパクトに作られている。なおイヤフォン本体はIPX4の防滴仕様となっている。
ハンズフリーで音声アシスタントを呼び出せるのはやはり便利
Googleアカウント、Googleアシスタントに対応したAndroid 6.0以降のスマートフォンであれば、OK Googleをウェイクワードにした「Googleアシスタント」、Google Pixel Buds経由で会話できる「リアルタイム翻訳」、周囲の音に合わせて音量を最適化する「アダプティブサウンド」、イヤフォンから着信音を鳴らす「デバイスを探す」機能を利用可能。
AirPods、AirPods Proと同様にハンズフリーで音声アシスタントを呼び出せるのはやはり便利だ。なおサードパーティー製Androidスマートフォンは「Google Pixel Buds」アプリをインストールする必要があるが、Pixelシリーズは「設定」メニューに組み込まれている。
ライトなリスニング環境としては十分な音質
ノイズキャンセリング機能が搭載されていない点は残念だが、カナル型イヤフォンという時点である程度の遮音性が確保されている。また、aptX HDやLDACなどの高音質コーデックで聴くのと比較すれば差はあるが、そこまで音にこだわる方はそもそも有線イヤフォンを使うのではないだろうか? ライトなリスニング環境としてはGoogle Pixel Budsは十分な音質だと思う。
ソフトウェア的にはまだまだ伸びしろはあるはず
Google Pixel Buds にはAirPods Proのようにノイズキャンセリング機能は搭載されていないが、そのぶん安価な完全ワイヤレスイヤフォンだ。グーグル純正だけにAndroidスマートフォンとの親和性は現時点でも高いが、ソフトウェア的にはまだまだ伸びしろはある。OS自体の進化に合わせて、Google Pixel Budsにも新機能を追加していけば、完全ワイヤレスイヤフォンのスタンダードになりうるはずだ。AirPodsシリーズの強力なライバルとなり、完全ワイヤレスイヤフォン市場をさらに盛り上げることに期待したい。
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/08/30/google-pixel-buds-gen2/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Yoshitaka Suzuki