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不妊治療スタートアップCarrotが遠隔支援サービスを開始

従業員への福利厚生として不妊治療を提供するB2BベンチャーCarrotは、低コストで卵子凍結・体外受精などが受けられるよう支援してきた。コロナ禍で病院を訪れるのが難しくなる中、遠隔サービスを追加し、利便性の向上を追求している。

福利厚生としての不妊治療

不妊治療においてコストは大きな課題となる。卵子凍結や体外受精といった高度な治療を施す場合、数百万円を超える金額を要する場合があり、経済的な負担が大きい。

米国では個人向けに安価で不妊治療を提供するスタートアップが現れ、Future FamilyやCelmatixといった企業が知られている。

一方、Carrotは法人向けにサービスを展開している点が特徴で、顧客企業が従業員に対し、不妊治療のサービスを安価に提供できるようにする。

Carrotは顧客企業の従業員が不妊治療に支払った明細を自社内で精査し、払い戻しを行っている。提携する2700以上の医療機関では、同社が発行するCarrotカードを提示すれば、自己負担することなくサービスを受けられる。

オンライン診療と国際展開に期待

コロナ禍で病院への訪問が難しくなる中、Carrot at Homeと呼ばれる遠隔支援サービスが開始された。2000人以上の専門家とのオンライン面談が予約できるのが利点だ。病院か自宅かに関わらず、不妊治療をすぐに受けたいというニーズに応えている。

2016年に米国で創業された同社は既に100以上の法人顧客を抱え、BoxやSnapといった大手ベンチャー企業と契約してきた。北米・南米・アジア・欧州・中東を含め、42か国以上にサービスを展開している。

同社は2019年4月に1150万ドルの資金調達を行ったのに加え、2020年8月にはシリーズBラウンドとして2400万ドルの投資を受けたと発表した。今後は、さらなる国際展開や遠隔治療の開発を進めることが期待されている。

Carrot

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