Facebook(フェイスブック)は米国時間9月14日、Messenger(メッセンジャー)で友達や家族と一緒にビデオを見る新機能を公開した(Facebookリリース)。「Watch Together(ウォッチ・トゥギャザー)」と呼ばれるこの機能は、Facebook Watch(フェイスブック・ウォッチ)のコンテンツならオリジナルタイトル、ユーザーのアップロード、クリエイターのコンテンツ、ライブストリームなどをどれにでも楽しむことができる。Messengerのビデオチャットでは8人まで、Messenger Rooms(メッセンジャー・ルーム)では50人まで一緒に視聴できる。
新型コロナウイルスのパンデミックによって、Hulu(フールー)やPlex(プレックス)、Amazon Video(アマゾン・ビデオ)などいくつものストリーミングサービスが類似の共同視聴機能を採用したており、共同視聴を可能にするNetflix Party(ネットフリックスパーティー)のようなサードパーティーアプリを非公式に認めているサービスもある。
しかしフェイスブックは単にこの流行に乗ったわけではない。同社は2年前のF8デベロッパーカンファレンスで、Messenger向け共同視聴体験を開発する計画を発表していた。
Messengerで共同視聴のような機能を提供することは、技術的に大きな課題だ。新機能はFacebook Watch CDN(コンテンツ配信ネットワーク)を利用してビデオをMessengerに取り込む。さらに、同じビデオをストリーミングするユーザー間の同期を高めるためのシステムも開発した。農村部のユーザーの通信速度が都市部のユーザーよりも遅い場合もあり、みんなが同時にビデオの同じ部分を見ていることを確認しなければならないため、これも難しいかもしれない。
この機能を利用するには、まずMessengerのビデオ通話またはMessenger Roomに入る必要がある。これはフェイスブックのWatchタブからでもどこから入ってもよい。Messengerでは、画面下にプルアップされる新しいオプションを選んで共同視聴セッションを開始する。当初はiOSとAndroidのモバイル端末でのみ利用できるとフェイスブックはいう。
表示された画面では、一緒に見たいものを選んだり検索したりできる。Facebook Watchのコンテンツは、「TV & Movies(テレビと映画)」、「Watched(最近見たコンテンツ)」、「Uploaded(自分のコンテンツ)」、「Suggested(おすすめ)」などのカテゴリーに分けられている。
プレイリストや予約リストを作ることはできないが、参加者全員が一緒にビデオを選べる。つまり、みんなに指示を出すユーザーというものは存在しない。全員が同じようにビデオを停止、一時停止、早送り、巻き戻しできる。
これは、リラックスして共同視聴するために用いる人が多いだろうが他の可能性もある。例えばグループでフィットネスビデオをみながらワークアウトすることもできる。
最近、フェイスブックとレコード会社の新たな契約により、Facebook Watchで公式ミュージックビデオが見られるようになったが、共同視聴体験ではまだ利用できない。それでもフェイスブックは、数週間のうちにまず米国、インド、タイでミュージックビデオも共同視聴できるようになるという。これらの国々ではローカライズされたコンテンツが 「TV & Movies」セクションに追加される。
新機能はiOSとAndroidで全世界に向けて公開される。フェイスブックはウェブでも数週間のうちに利用できるようになり、デスクトップ版その他もでも利用できるようになるという。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )