九州経済連合会によると「近年、日本の人口減少は大きな社会問題となっており、。特に地方圏では、若者の都心への移住(社会減少)と未婚者の増加(自然減少)による人口減少で地方経済は後退し、雇用も減少するという負のループに陥っているという。九州地方でも福岡県を含めた7県すべてが人口減少県となり、地域衰退の懸念が増している。
Aillを導入した理由としては。加盟企業の社員という身元がしっかりした独身男女しか登録できないプラットフォームである点だ。また、同じ社会的レイヤーの企業の社員と出逢えることで、価値観・ライフプラン・キャリアプランが合いやすく、共働き夫婦増加の後押しなることも期待している。さらには、新型コロナウイルスの感染拡大によるリモートワークの推進などの、人と人の出会いの場が減っている現状も、Aillを利用すればある程度解消できる。
Aillの開発は、ナビゲートエンジン開発を担当する北海道大学情報科学研究科・川村秀憲教授、AIシステム設計を担当する東京大学システム情報科学部・松原仁教授、感情と数値化を担当する東京大学 工学系研究科システム創成学専攻・鳥海不二夫准教授の3人の研究者が加わっている。
川村教授は「ひと昔前で一般的だった、お見合いおばちゃんをAI化することを目的としている」とのこと。現在は社会構造の変化などにより、人を介してのお見合いというのはなかなか難しくなっているが、その一方で初対面の二人の円滑なコミュニケーションはなかなか難しいという現状もある。「これまでのお見合いおばちゃんは、二人の最初のコミュニケーションから、見合い後に問題が起こらないようにさまざまなノウハウやテクニックを駆使してきました。こういったノウハウやテクニックをAIに導入して社会課題の解決に結びつけたい」と川村氏は語る。