公益財団法人の日本財団は、渋谷区の協力のもと、誰もが快適に使える公共トイレを設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」を実施中。来年の夏までに17カ所の設置を予定し、現時点で7カ所の設置が完了している。
公共トイレ設置に加え、メンテナンス強化も実施
海外旅行に行ったことがある方ならご存じかと思うが、外国において「行きたいときにトイレに行ける」というのは当たり前のことではなく、運良く公共トイレを見つけても使用が有料であるケースが多い。その点、日本の公共トイレは基本的に無料で、環境としては恵まれているといえるだろう。とはいえ、日本の公共トイレにも「暗い」「汚い」などのイメージがつきまとい、利用者が限られている状態だ。
そこで、今回のプロジェクト「THE TOKYO TOILET」がスタート。渋谷区の計17カ所で、性別や年齢を問わず誰もが快適に使える公共トイレを設置する。また、清掃をはじめとしたトイレの維持管理強化を通じて、利用者が他の利用者を思いやる文化の醸成も目指す。
なお、トイレの設計施工には大和ハウス工業株式会社、トイレの現状調査や設置機器・レイアウトの提案にはTOTO株式会社が協力しているとのこと。世界で活躍するクリエイターたちが参画
「THE TOKYO TOILET」には、世界で活躍中のクリエイター16名が参画する。安藤忠雄氏や坂茂氏、佐藤可士和氏など、その顔ぶれはそうそうたるものだ。
プロジェクトの公式サイトでは、現時点で完成している7カ所のトイレのコンセプトなどをチェックできる。たとえば坂茂氏が手がけた代々木深町小公園トイレでは、新技術によるガラスを採用。普段はガラスの外壁が透明な状態になっており、「中に誰もいないこと」を確認可能だ。そして、トイレの中に入って鍵をかけるとガラスが不透明になるという。
他のトイレも興味深いコンセプトのもとで設置されているため、興味を持った方はぜひ公式サイトを訪れていただきたい。(文・早川あさひ)
- Original:https://techable.jp/archives/137698
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:早川あさひ