Cortana(コルタナ)はコンシューマー向けの音声バーチャルアシスタントとしては失敗したかもしれないが、Microsoft(マイクロソフト)はMicrosoft 365の一部として「パーソナル・プロダクティビティ・アシスタント」として再ブランド化し、ビジネスの現場ではCortana、あるいは少なくともそのブランドが存続することになった。そんな中の米国時間9月22日、マイクロソフトはIgniteカンファレンスで、ビジネスユーザー向けのCortanaの新サービスを発表した。
その中には、同社が複数のハードウェアベンダーと提携して販売する、新しいMicrosoft Teamsのディスプレイ( Cortanaを利用できるようになることも含まれている。これらはTeams専用のスマートディスプレイで、いわばGoogleアシスタントに対応したスマートディスプレイのようなものだが、会議に特化したものだと考えていいだろう。最近では、このようなデバイスは音声アシスタントをサポートしていないと有用性を示すことは難しい。なおこのディスプレイは、米国で9月に発売され、オーストラリア、カナダ、英国、インドでは今後数カ月のうちに展開される予定だ。
同社はこれらの 「Teams」 デバイスに加え、近いうちに 「Teams Rooms」 デバイスにもCortanaが搭載される予定だ。オフィスや会議室に戻って共有ハードウェアに触れたいと思う人はほとんどいないと思われるので、タッチレス体験は必須だ。
さらにマイクロソフトは、しばらく前からメールを中心としたCortanaサービスも発表している。米国ではすでにiOSとAndroidで提供されている、メールを読み上げてくれるサービスであるPlay My Emailsは、オーストラリア、カナダ、英国、インドでも今後数カ月のうちに提供される。それ以上に注目なのは、iOS向けのOutlookユーザーは2020年9月下旬に、音声で受信トレイと対話したり、メール送信者への通話を開始したり、特定の送信者からのメールを再生したりすることができるようになるということだろう。
またCortanaは、Microsoft 365 Enterpriseユーザーであれば、毎日のブリーフィングメールを送信できるようになった。この機能は現在一般に利用できるようになっており、今後数カ月のうちに会議の準備やMicrosoft To Doとの統合、その他の新機能が強化される予定だ。
そして、もしWindows 10でCortanaを使用している場合、このチャットベースのアプリでは、少なくともあなたが英語を話し、米国にいる場合は電子メールを作成することができるようにある。また、必要に応じて、ウェイクワードを使って起動することも可能になった。
カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Microsoft Microsoft Ignite 2020 音声認識 Cortana
画像クレジット:Justin Sullivan/Getty Images / Getty Images
[原文へ]
(翻訳:TechCrunch Japan)