Leonardo DiCaprio(レオナルド・ディカプリオ)氏が、LAをテック開発の原動地にしようという自身の取り組みの一環として、ロサンゼルス拠点の投資会社Struck Capital(ストラックキャピタル)に多額を出資する。
Struck Capital創業者Adam Struck(アダム・ストラック)氏の、ロサンゼルスを「世界を救うためのイノベーションの主要ハブ」にするというビジョンを支える動きだ。
2つめのファンドに5500万ドル(約58億円)を現在投資しているStruck Capitalはディカプリオ氏の出資額を明らかにしないものの、かなりの額だと述べた。
「ロサンゼルスには、他のところにはないクリエイティブでイノベーティブなスピリットがある。ホームタウンの次世代の起業家やビジネスリーダーに投資することに興奮している」とディカプリオ氏は声明で述べた。
アカデミー賞受賞俳優であるディカプリオ氏は、すでに益を得ているスタートアップに数多くの投資を行っている。マットレス小売のCasper(キャスパー)と代替肉製造のBeyond Meat(ビヨンドミート)へも投資していて、この2社はいまや上場企業だ。実際、Beyond Meatの上場は昨年最も成功した株式公開の1つだった。
Crunchbaseで確認できるディカプリオ氏出資のスタートアップに共通するのは消費者イノベーションと持続可能性であり、前述の2社への投資はそうしたテーマを強調するものだ。他の投資先には、人工ダイアモンド製造のDiamond Foundry(ダイアモンド・ファウンドリー)、持続可能な熱帯雨林保護を推進する紅茶の会社Runa Tea(ルナティー)、リサイクリングテクノロジー開発のRubicon(ルビコン)、持続可能な準備食企業Love The Wild(ラブ・ザ・ワイルド)、自らをShazam(シャザム)アート版とうたうアプリのMagnus(マグナス)がある。ディカプリオ氏はまた、倫理性と持続可能性にフォーカスしているロサンゼルス拠点の金融サービス会社Aspiration(アスピレーション)の投資家でもある。
ディカプリオ氏の出資について「彼はLAをサポートする手段だと考えている」とストラック氏は述べた。
ファンドへの出資に加え、ディカプリオ氏はStruck Capitalチームと共同投資を行う。実際、ディカプリオ氏はすでに太陽光発電所の生産性やオペレーションを分析するのにドローンを使っているRaptor Maps(ラプター・マップス)に投資している。
「彼は当社のサービス委託の価値を認め、当社を選んだ」とストラック氏は話した。Struck Capitalは影響力のある投資ファンドではないかもしれないが、同社のディールは第一原則として金融インクルージョン、持続可能性、技術革新にフォーカスしている、と同氏は述べた。
「基本的に、もし事業が使命感によるものであれば、かなりの確率でより大きな企業価値を手に入れ、才能ある人材を有するようになる」と同氏は語った。
Struck Capitalはシードファンド専門の投資会社としてはロサンゼルスで4番目の規模で、管理する資産は1億5000万ドル(約158億円)近くになる。同社のポートフォリオにはSendoso、ScratchPay、Mythical Games、Brainbase などが含まれ、Mojo Vision、Postmates、Nutanix、Latch、Grab、Wunder Mobilityといったレーターステージ企業にも投資してエグジットさせた。
「Struck Capitalのチームとともに、LAの次世代のリーダーが事業を成長させ、互いに学び合い、ビジョンを達成し、世界をより良いものにするコミュニティを創造する」とディカプリオ氏は声明で述べた。
画像クレジット:Lucas Jackson / REUTERS
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(翻訳:Mizoguchi)