ルッソ兄弟がメガホンを取り、トム・ホランドが主演を務める映画「Cherry(チェリー)」の公開権を、Appleが購入したことが分かりました。映画はApple TV+で公開される見込みです。
4,000万ドルで購入
ルッソ兄弟(アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ)は、世界的大ヒット映画「キャプテン・アメリカ」「アベンジャーズ」シリーズなどを手掛けてきた監督です。彼らが今回作成した映画「チェリー」は、イラク戦争でPTSDを負った主人公(トム・ホランド)が鎮痛薬の依存症となり、犯罪に手を染めていくダークな原作小説が元となっています。
Appleはこの映画の公開権を4,000万ドル(約42億円)で手に入れたと噂されており、2021年前半にApple TV+で公開される見込みです。
Appleが方針転換?
興味深いのは、犯罪小説が元となったダークな作品をAppleが購入したことでしょう。
というのも、Appleは2016年にDr.Dre主演で自主製作していたドラマ「Vital Signs」を、ティム・クック最高経営責任者(CEO)の判断で「性的かつ暴力的すぎる」としてお蔵入りにした過去があるからです。また2019年にも、Apple TV+で公開するはずだったリチャード・ギア主演のドラマ「Bastards」を、「法の外で暴力を行使する内容は社会正義に反する」として製作中止したことが分かっています。
犯罪ドラマからは一定の距離を置いていたはずのAppleが、路線変更した理由は分かっていません。ただ「アベンジャーズ」のルッソ兄弟が監督、「スパイダーマン」で知られるトム・ホランドが主演を務める映画となれば話題作になるのは確実で、アカデミー賞を始めとした賞レースを睨んでいるのではないか、といった指摘が出ています。
事実、Appleは最近だけでもレオナルド・ディカプリオやマーティン・スコセッシといった著名な映画関係者と契約を結んでおり、Apple TV+のさらなる普及に向けて前向きな姿勢を採っていることが明らかになっています。
Source:AppleInsider,Variety,WSJ
Photo:Instagram-tomholland2013
(kihachi)
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