社内のナレッジシェアには社内データの共有が欠かせない。しかし、膨大な文書データから自分が必要とするデータを検索するには結構な時間がかかる。それは、一見便利なキーワード検索という方法が実は非効率な面を持っているからかもしれない。
そんなキーワード検索の非効率さに着目したのが最先端のAI技術を開発・提供する株式会社Cogent Labs。このたび、従来とは違う方法でより迅速に必要とするデータにたどり着くサービス「Kaidoku SmartFind」を開発、2020年9月24日よりβ版を公開した。
自然文からも検索できる
「Kaidoku SmartFind」は、同社が提供中の自然言語処理エンジンプラットフォーム「Kaidoku」を活用した企業内データ検索サービスだ。
同サービスは、自然言語処理アルゴリズムを活用することで「自然文」から該当する文書を瞬時に提示することが可能。もちろんこのとき、キーワード一致も加味されている。
例えば、イスラエルの公用語を知りたいとき、これまでなら「イスラエル 公用語」というキーワード検索をしていたが、同サービスでは「イスラエルの公用語は? 」という自然文での検索ができるのだ。
その結果提示される文章は、これまでなら「イスラエル」「公用語」を含むものが多数表示され、さらに読み込む必要があったが、同サービスの場合「イスラエルの公用語はヘブライ語」という答えを含む文書を提示するため、必要なデータの取得が格段に早くなるとのこと。
また、知識や経験にかかわらず誰でも簡単に社内データにアクセスできるようになり、ナレッジシェア加速にも貢献するという。
ほかにも、入力された情報に関連する情報の自動カテゴライズやユーザーによる検索結果に対するフィードバック機能などを備え、今後はさらにアップデートを重ねてAIによる業務の効率化と労働生産性向上を推進していく構えだ。
ほかにもこんなサービスが……
今回活用された「Kaidoku」は、「Kaidoku SmartFind」のほか、記述・論述問題の自動採点サービス「Kaidoku Education」や、新聞やネットニュースなどの膨大なニュースデータを分析・活用できる「Kaidoku News」などにも用いられている。
同社が提供中のAI技術を駆使したサービスは、単独でも業務効率化などに役立つものだが、ほかのサービスと組み合わせることでさらに利便性を高めることができるという。
例えば「Kaidoku」は、形式の異なる文書をAIが一括管理し、文章内容の類似性の自動判断により必要な関連情報をすばやく特定することができるサービスだが、これに手書き文字をデータ化する「Tegaki」を併用すると、手書き書類などのデータ化からそれらのすばやい検索までをスムーズに実現可能となるなど。
今後も同社の最先端AIを活用したサービス展開に注目したい。
- Original:https://techable.jp/archives/138417
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口