米国は9月半ばからHuaweiに対する経済制裁を厳格化しており、チップ製造大手の台湾TSMCもHuawei傘下のHiSiliconとの取引を終了したため、Huaweiは来年始めにもスマホチップ不足に陥るとみられています。中国では、HiSilicon製のKirinシリーズチップを搭載したスマホの価格が高騰している、と台湾DigiTimesが伝えています。
P40にはKirin 990 5Gチップが搭載
中国の小売業者は、Kirin 990 5Gシステム・オン・チップ(SoC)搭載のHuaweiの5G対応フラッグシップ機P40シリーズなどを高値で販売していると報じられています。
Huaweiの消費者部門を率いるリチャード・ユー氏も、Kirinシリーズのチップ供給が止まったことを認めており、同社は2021年の始めにもチップ不足に陥るとの見方です。
Huaweiは米国の本格的な経済制裁が始まる前になるべく多くのチップをTSMCに発注したようで、8月の同社の売上は16%増となっています。
TSMCは来年に3nmチップの量産を開始予定
チップメーカーTSMCは、来年にも3ナノメートル(nm)プロセスチップの量産を開始する見通しです。DigiTimesによれば、TSMCは2022年下半期までに毎月55,000枚の3nmウェハー(導体素子製造の材料)の生産を目指しており、2023年には10万枚のウェハー生産が実現する見込みであるとのことです。
1枚のウェハーから取れるチップの数は、チップサイズやウェハーの直径など、様々な要因によりますが、Appleシリコン搭載Macへの採用が見込まれる5nmのA14Xチップの場合、ウェハーあたり数百は製造可能とみられています。
Source:DigiTimes [1], [2] via Phone Arena
Photo:Huawei
(lexi)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania