新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延を受け、英国政府が介護施設に11,000台のiPadを配布する計画を固めていることが分かりました。
新型コロナウイルスに備えて
新型コロナウイルスは乾燥した時期の感染拡大が警戒されているため、重症化しやすい高齢者にとっては他者との不要不急の接触をしないなどの行動が求められています。しかし介護施設で生活する高齢者は、家族と接触する機会が減ることになります。そんな状況を察して、英政府が現在計画しているのが、介護施設へのiPad配布です。
これは成人社会福祉冬季計画(Adult Social Care Winter Plan)と呼ばれる、介護施設への訪問を制限する施策に関連するもので、ベッド数に応じて各介護施設に1台〜2台のiPadOS製品が配布される予定です。iPadのFaceTimeなどを始めとしたビデオチャットを使えば、大きなディスプレイを通して、施設に訪問できない家族や友人とも顔を見ながらコミュニケーションができるというわけです。
また介護施設のスタッフは、各自の判断で入居者の役に立ちそうなアプリをインストールして利用することができます。
愛する人達と繋がるために
「これらのタブレットは施設入居者にとって、愛する人達との出入り口(gateway)になるだろう」と語るのは、英国のマット・ハンコック保健医療相です。「スタッフにとっても国民保険のサービスや情報に素早くアクセスする手助けにもなるほか、(iPadを通して)経路を追うことでCOVID-19の感染拡大を食い止めるのにも役立つ」
なぜAndroid端末ではなくiPadを選んだのか気になるところですが、ハンコック保健医療相いわく「介護施設のスタッフが入居者の記録にアクセスできる唯一のデバイスだから」とのことです。
なお、米ミズーリ州の大学が新入生に配布して6,300万円、米テキサス州の建設会社が業務に導入して2億円の経費削減に成功した例など、iPadはコミュニケーションを円滑にするだけでなくコストカットの面でも役立つことが知られています。
Source:The Independent via AppleInsider
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-316197/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania