ニーモ(NEMO Equipment)は2002年、アメリカで生まれた比較的若い会社ですが、高い技術力のおかげでトップレベルのアルピニストやアドベンチャーレーサーに愛されているブランドです。
手掛けるテントは、山岳用の軽さとタフさを兼ね備えつつ広さも追求し、日本でもファン多数。うれしいことに日本のユーザーの声を反映したテントがいくつも誕生するなど、日本の山岳シーンと相思相愛な関係です。
そうはいっても日本のキャンプシーンで使うにはちょっとハードルが高いのも事実。ですが安心してください。エントリーユーザー向けのテントがあるんです。「オーロラストーム2P」(3万1000円/税別)もそのひとつ。フラッグシップに比べると重量はありますが、ニーモの革新的なアイデアを体感するモデルに仕上がっていました。
■オートバイにも積載できそう
収納袋の長さは54cmなので、オートバイの荷台に載せられるサイズ感。
収納サイズはφ15×54cm、総重量2.77kg。ヘリノックス「チェアワン」と並べるとひと回り大きいことがわかります。縦長の巾着タイプではありますが、ゆったりしているので、撤収時に“うまく入らないから巻き直す”なんてことはないでしょう。
収納袋に入っているのは、インナーテント、フライシート、フットプリント、ポール、ペグ、張り綱。フットプリント付属なのはうれしいですね。
■独特のポール形状でたてやすい
メインポールはY字型が2つくっついたような独特の形をしていて、全部コードでつながっています。左右対称なのでたて方を迷うことはありません。ではたてていきましょう。
まずは付属のフットプリントを広げます。
フットプリントの上にインナーテントを広げ、ポールも伸ばします。
フットプリントの四隅にポールを取り付け、次にインナーテントの四隅を取り付けます。取り付ける順番はどちらでもいいのですが、こうしておくと雨の日の撤収で、先にインナーテントを片付けてもフライシートを自立させられるのが便利。雨の中、いちいちフットプリントを外して入れ替えなくてもいいんです。
インナーテントのフックをポールに引っかけたら、短いリッジポールを取り付けます。短いポールですが、これのおかげで天井部分が大きく広がっていることがわかります。
フライシートをかけ、ペグで固定すれば完成です。
■思った以上に広い!
スクエアな形のおかげで、フロアは224×132cmですがそれ以上に広く感じます。
奥行き132cmなのでスタンダードなマットを2枚余裕で並べられます。ニーモの2名用テントは短辺が130cmなのがスタンダードで、長辺側もゆったりめ。
*「ダガーストーム2P」229×127×H106cm、「ホーネットストーム」215×130×H98cm、「アトム2P」213×130×H112cm、「タニ2P」220×130×H104cm
天井が広く、壁もほぼ垂直。スクエアな形ですから、フロア面積よりも広く感じるんですね。高さは112cmと、ニーモ2人用テントの中では一番のっぽ。
真横から見るとスクエアデザインがよくわかります。
前後にドアパネル+メッシュパネル、両側上部に大型ベンチレーター(全閉可)が付いている前後左右対称デザイン。ふたり利用でもストレスなく出入りできますね。
ベンチレーターのフライシート側は雨などでつぶれないようになっています。
天井にはライトポケットを装備。手持ちのライトを入れれば、光がきれいに拡散してくれます。
大きく開くドアパネルはトグルでまとめるのではなく、ポケットに入れます。これが結構便利。雨でテントの足下までドロドロになった日は、パネルが垂れないよう気を遣って丸めるのは大変ですからね。
* * *
軽いテントは持ち運びに便利ですが、ちょっと狭くて圧迫感があるのも事実。「オーロラストーム2P」は超軽量というわけではありませんが、2人利用が現実的な広さだしキャンプなら苦にならない重さです。ソロキャンプから親子や夫婦でのデュオキャンプもできて、おまけに通常は別売のことが多いフットプリントが付属。かなりコスパのいいテントと言えるでしょう。
>> ニーモ
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/325778/
- Source:&GP
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