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「Appleはガイドラインを兵器のように扱っている」元従業員が証言

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AppleApp Storeで市場を不当に独占しているかどうかを審議した米下院の委員会で、元従業員が同社に対して不利な証言を行っていたことが報告書から判明しました。

Apple自身がガイドラインに抵触?

2009年から2016年にかけてApp Storeで審査を担当していたフィリップ・シューメーカー氏は、米下院の反トラスト法(独占禁止法)を審議する委員会で、Appleが自分たちの規約を「競合他社に使う兵器」のように用いていたと証言しました。シューメーカー氏は代表的な例としてApple Arcadeを挙げ、Xbox Game Pass(Xboxゲームパス)などの競合サービスを排除して、自分たちの提供するサブスクリプションを不当に有利にしていたと述べました。
 
Xbox Game PassはMicrosoftの提供するゲームサービス・サブスクリプションですが、Appleは安全性の問題からゲームサービスを一括して許可しない(他のデベロッパー同様にApp Storeでゲームごとにページを作れば個別に審査する)としているため、iOSには配信されていません。
 
一見するとAppleがガイドラインを厳格に適用しただけにも思えますが、シューメーカー氏によると、これは望ましくない競合他社を排除するための「恣意的で」「問題含みの」ルール運用なのだそうです。というのも、他ならぬAppleがApple Arcadeを例外的に扱うことによって、自身の定めたガイドラインに抵触しているからです。

シューメーカー氏の証言には議論の余地も

シューメーカー氏の米下院での証言が、必ずしも正しいとは限りません。
 
例えば、Apple Arcadeと競合していてもガイドラインに準拠したGameClubはストアでの配信が行われています。サブスクリプションなので、Appleに手数料として月額料金の30%(2年目以降は15%)を納める必要がありますが、少なくとも恣意的なルールではないでしょう。また、安全性を審査するのはAppleなのですから、自分たちのサービスを例外視するのは不思議なことではありません(競合他社と同じ土俵に立っていないという問題はあります)。
 
ただし、シューメーカー氏を召喚した米下院の委員会は、最終的に報告書で「App Storeは独占的であり、Appleに有利」と結論づけています。AppleはEpic Gamesとの“Apple税”を巡る裁判も控えているだけに、世間に蔓延しつつある“市場を独占する企業”のイメージを払拭したいところです。
 
 
Source:Business Insider via 9to5Mac
(kihachi)

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