海外大手メディアBloombergは現地時間10月10日、人気ゲームのフォートナイトを運営するEpic Gamesは、裁判所で仮差し止め請求が却下されたため、App Storeでのアプリ再配信に失敗したと報じています。Epic Gamesが方針を転換しない限り、App Storeにおける年内のアプリ再配信は非常に困難だと推察されます。
Epic GamesとAppleの訴訟は泥沼化
Epic Gamesがフォートナイトに直接課金制度を導入したことで、AppleはフォートナイトアプリをApp Storeから削除し、iPhoneユーザーは最新シーズンがプレイできない状況が継続しています。
Epic Gamesはアプリの再配信等を求めてAppleを提訴しており、8月下旬の訴訟初戦において、裁判所はEpic Gamesが提供するUnreal EngineについてはEpicの主張を認めましたが、フォートナイトアプリのApp Storeでの再配信は却下されています。
その後、Epic Gamesは9月上旬に「仮差し止め」という法的手続きにより、Appleに対してフォートナイトアプリ再配信を命令するよう裁判所に要請していました。
Epic Gamesは、AppleがApp Storeで開発者から30%の手数料を徴収していることは独占的であり、反トラスト法(Anti-Trust law)に違反していると主張しています。一方、AppleはEpic GamesはApp Storeの規則に違反しており、Epic Gamesの主張は「自作自演」と反論するなど、訴訟の泥沼化が進んでいます。
裁判所はEpic Gamesの主張を認めず
9月下旬に行われた仮差し止め請求審理において、裁判所の判事はEpic Gamesの対応を「不誠実」と評価し、行動に対して疑問を呈しており、Epic Gamesにとって不利な状況となっていました。
Bloombergによると、現地時間10月9日に裁判所はEpic Gamesの仮差し止め請求を正式に却下しました。Epic Gamesが代替の法的手段を講じない場合、裁判所は来年5月の本訴訟でフォートナイト再配信に関する判断を行うことになりそうです。
EpicがApp Storeの規則に従い、30%の手数料を受け入れるよう方針を転換しない限り、iPhoneユーザーがフォートナイトの最新シーズンを利用できない状況は長期化すると推察されます。
Epic Gamesの広報担当者は声明の中で「今後も裁判所の保護下でiOSおよびMac向けの開発を継続し、Appleの独占的な行動を阻止するため、あらゆる方法を検討していく」と言及しています。
一方、Appleは「Epic Gamesの損害は自己の契約違反によるものと裁判所が認識したことを歓迎する」と表明しています。
Source:Bloomberg
(seng)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania