東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、コミュニケーションロボット向けクラウド型ロボットプラットフォーム「ロボコネクト」を提供中だ。
「ロボコネクト」に対応した第1号ロボットはヴイストン株式会社製の「Sota」。「ロボコネクト」と付加アプリケーションを合わせることで、「Sota」はこれまで施設案内やオフィスの受付、観光案内などの業務を担ってきた。
ニューノーマル時代を迎えた現在、同社は非接触のニーズに応えるべく、コミュニケーションロボットの活用を促進する取り組みを開始。このたび、実用化と実証実験を発表した。
「Sota」の活躍
今回発表された実用化および実証実験に採用されているのは先述の「Sota」だ。そこで少し「Sota」の紹介をしよう。
「Sota」は親しみやすいデザインと、人と同じように身振り手振りを使ってコミュニケーションをとる姿が特徴的な小型のデスクトップ型ロボットだ。
ロボコネクト対応アプリケーションと組み合わせることで、さまざまな業務をこなせる。例えば、店先にて来店促進やオススメ商品のPRをしたり、非接触・非対面でのオフィス受付を実現したり、チャットボットと連携し問い合わせ対応をしたり、実に多才だ。
また、日本語のほか英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語に対応し、インバウンド向けの観光案内などでも活躍中とのこと(日本語以外はオプション)。
非接触・非対面・多言語ニーズに対応
案内内容は、経路案内と施設・サービス案内、駅周辺施設案内、お得な乗車券、お知らせ、そして「駅すぱあと」と連携した乗換駅案内の予定。
これらの案内を日本語、英語、中国語で行うとのこと。なお、案内開始日は2020年10月14日。
同社はこの運用を通じ、音声や「Sota」の横に設置されたタブレットからの入力データをもとに利用者ニーズに応える案内サービスを実現するとともに、観光施設、商業施設、自治体窓口案内などへの提供も推進していくとしている。
2ヶ所の実証実験!その成果は?
株式会社ユニキャスト開発のアプリケーション「AI検温(仮称)」により、「Sota」とサーマルカメラを連動させ、来訪者の検温とマスクの着用確認、必要な場合は待機などの対応を行うというものだ。
ポイントは、「Sota」の発話によって、検温を誘導したりマスク装着を促したりするという点だろう。自動検温機器のみの対応では、検温の協力が得られないことや発熱やマスク未着用者への対応が遅れることなどの課題があるが、同実験の方法ならばその課題が軽減されると期待されている。
もちろん、検温結果(マスク着用状況を含む)はスタッフのタブレットなどに送信される仕組みだ。
検証の結果、2020年1月より無人店舗として運営中の「自遊空間」では、課題のひとつであった「確実な検温やマスク着用確認」が実施できたとのこと。 「関東病院」では、これまで警備員が行っていた面会者の検温を「Sota」に任せたことで、感染リスクの低減を実現できたうえに、1日あたり約1時間の稼働削減効果も得られたという。
同社は、同実験の結果を踏まえ、「AI検温(仮称)」の早期サービス化と2020年12月からの販売開始を目指すようだ。
- Original:https://techable.jp/archives/139490
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口