半導体大手の韓国企業SK hynixは20日、IntelのNANDメモリーとSSD事業を90億ドル(約9,500億円)で買収することで合意しました。
Samsungに次ぐ業界2位へと浮上
SK hynixはAppleのサプライヤーとしても知られており、DRAMメモリーの市場シェアランキングでは、同じ韓国企業のSamsungに次いで世界2位となっています。一方NANDメモリー事業では5位で、Samsungの他にキオクシア(東芝)やWestern Digital、Micronといった企業の後塵を拝していましたが、6位のIntelを買収することで2位に浮上する見込みです。
政府当局の承認を2021年後半までに取り付け、同年末までに70億ドル(約7,390億円)、残りの20億ドルを2025年までに段階的にIntelへ支払っていく予定です。買収対象には特許などの知財権や従業員、中国・大連の研究施設も含まれています。
Intelにとって経営再建の一環
買収合意にあたって、SK hynixのイ・ソクヒ最高経営責任者(CEO)は「互いの強みと技術を確保することで、SK hynixは積極的に消費者の様々なニーズに応え、ビジネスの基盤を最適化していく」と前向きな決意を表明しましたが、同社にとっては過去最高額の買収となるため、慎重な見方を採るアナリストも少なくはないようです。
事実、Intelのメモリーを中心とする部門は2019年に営業損益が12億ドル(約1,260億円)の赤字でした。またIntelは、2019年にAppleにも5Gモデム部門を30億ドル(約3,160億円)で売却しており、不採算事業の積極的な見直しを行うことで、経営状態を改善していくつもりのようです。
Source:AppleInsider,Bloomberg,日本経済新聞,Semiconductor Engineering
(kihachi)
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- Source:iPhone Mania
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