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Foxconnの米ウィスコンシン工場はフェイクだった?LCDが製造される気配なし


 
Appleサプライヤーの台湾Foxconnが、米ウィスコンシン州に100億ドル(約1.11兆円)を投じて新しいディスプレイ工場を建設すると発表したのは2017年の7月のことですが、今になっても生産施設でLCDパネルの製造が開始される気配はいっさいなく、生産のデモンストレーション程度しか能力がない、とウィスコンシン州財務予算課が結論づけました。

Foxconnは生産機器も未購入

Foxconnは、第10.5世代のLCDパネルが生産可能の生産施設の建設すると契約書の中に記していましたが、ウィスコンシン州は同社の工場の建設はまだ行われていないことを正式に認めました。
 
また、第6世代のLCDパネル生産工場だとされている建物でも、LCDの生産が行われている気配はまったくなく、報告書には「生産のデモンストレーション(実演)目的に最適かもしれない」と記載されています。
 
FoxconnはLCD生産に必要な機器を発注しておらず、もし仮に建物が第6世代のLCDパネル生産に使用されたとしても、世界で最も小さな工場となり、「長期のビジネス目的というよりは、ショーケース(展示)に向いている」とウィスコンシン州が助言を求めた業界専門家はコメントしています。

最終組み立て拠点となり得る?

もし仮にウィスコンシン州のFoxconn工場でLCDが生産される場合、ウィスコンシン州へ輸入されるパネルの最終組み立て拠点としか成り得ない、と報告書に記されており、当初謳われていたような13,000人の雇用機会につながることは到底考えられないとのことです。
 
報告書には、なぜFoxconnへの補助金の支払いを拒否すべきかの理由が克明に説明されており、ウィスコンシン州経済開発会社(WEDC)は、契約書にある第10.5世代のLCDパネルの生産施設が未建設のため、おおよそ30億ドル(約3,140億円)の払い戻し可能税額控除をキャンセルしたとされています。
 
 
Source:The Verge
(lexi)

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