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四半期決算発表後インテル株が10%も下げた理由、データセンタービジネスの弱さが影響か

第3四半期の決算が報告される季節となった。しかし、すでにいくつかの企業が発表した決算は、株主にとって好ましくないものとなっている。動画ストリーミングの大手Netflixが発表した四半期決算には、株主を失望させる数字がいくつか含まれていたため株価は下落した。米国時間10月22日に四半期決算を発表したIntel(インテル)もまた、株価を下げてしまった。

CPU大手であるインテルの株価は第3四半期の決算データ発表(Intelリリース)の後、市場外取引で約10%下がった。市場では調整済1株当たり利益1.11ドル(約116円)、 収入182億6000万ドル(約1兆9118億円)で、対前年比でそれぞれ5%と22%のダウンだった。今期のインテルは収入で183億ドル(約1兆9160億円)と期待を上回る成績だった。また調整済一株当たり利益でも1.11ドルという目標も達成している。

では、なぜ株価が急落したのだろうか?

急速に浮上(CNBC記事)した見方(Seeking Alpha記事)として、同社のデータセンタービジネスの弱さが影響したというものがある。インテルの事業は、データセンター部門と主力のチップ製造部門に大別される。インテルのデータ部門であるDCG(Data Center Group)の決算結果は、明暗入り混じるものだった。クラウド事業の収入は15%伸びたが、大企業および政府部門の収入は前年同期比で47%もダウンした。この部門は(インテルの表現を借りれば)先立つ2期で連続して30%以上も成長していた。

データ事業の失速は、DCGに大きな収入ダウンをもたらした。市場の期待(Seeking Alpha記事)は62億2000万ドル(約6513億円)だったところ、59億ドル(約6178億円)しか達成できなかった。

インテルはこの原因を、新型コロナウイルスの世界的流行による景気後退に求めている。同社はまた IoT事業(33%ダウン)、メモリ事業(11%ダウン)の不振を、パンデミックの所為にしている。

最近、北米とヨーロッパで新型コロナウイルスが流行が再び拡大し始めた。市場ではこのマクロ経済の不振が、インテルの授業に今後も影響を与えるのではないかと懸念している。そうであれば収入減少はこれまでの予想以上に長く続くことになるだろう。こうした懸念が、四半期決算発表後の株の売りにつながったものとみられる。

決算報告と同時に発表されたガイダンスが、株価下落に影響しているだろうか?ガイダンスには悪材料はなかったため、おそらく影響していないだろう。2020年第3四半期の決算に比べて、ガイダンスは収入利益ともに小幅ながら市場の予測を上回る数字を上げている。インテルの第4四半期ガイダンスでは、収入を174億ドル(1兆8220億円)、調整済み1株当たり利益を1.10ドル(約115円)としている。これに対してアナリスト予測は、それぞれ173億4000万ドル(約1兆81581億円)、1.06ドル(約111円)だった。

つまりインテルの第4四半期のガイダンスの数字は予測を上回るものなので、今回の株価下落の原因とは考えにくい。そうなるとやはり、データビジネスの影響だろうという推測に行きつく。

ある時点で、株価がどのように動くかに関するあまりに詳細なストーリーを作るのは危険だ。しかし今回のケースでは、データビジネスの不振が株価下落の大きな要因となっていることは間違いないだろう。新型コロナウイルスが原因だとする同社の説明に納得するかどうかは、それぞれの投資家のマクロ経済の読みにかかっている。

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カテゴリー:ニュース
タグ:Intel決算発表新型コロナウイルス

画像クレジット:David Silverman / Getty Images
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滑川海彦@Facebook

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