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Samsungとスタンフォード大、10,000ppiの超高精細ディスプレイを開発中

iphone apple VR
 
Samsungとスタンフォード大学が共同で10,000ppiのディスプレイを開発していることが分かりました。

10,000ppiを実現するための秘策

画素密度を表すppi(Pixels Per Inch)は、1インチあたりのピクセル(画素数)を示しています。一般的にはディスプレイサイズが大きければ大きいほどppiは低くても良い(ディスプレイとユーザーとの距離が離れるため)と考えられています。例えば、iPhone12 Proが460ppiなのに対し、MacBook Pro(13インチ: 2020)は227ppiです。
 
したがって、高いppiを必要とするデバイスは、仮想現実(VR)のようなディスプレイとユーザー間が至近距離のものに限られます。しかし、Samsungスタンフォード大学が共同開発している、10,000ppiのディスプレイはさすがにオーバースペックという他ないでしょう。仮に6インチディスプレイで32K(30,720 x 17,280)でも6,000ppiに届きません。
 
10,000ppiを実現するため、研究チームは白い光を異なる反射レイヤー(有機EL(OLED)フィルム)に照射する方法を考案しました。片方のレイヤーは銀色のフィルム、もう片方は“メタ表面(メタサーフェス)”と呼ばれるレイヤーです。
 

 
このメタ表面は「微視的な柱の森」と表現されており、画素は2.4ミクロン(0.024ミリメートル)ほどしかありません。2つのレイヤーの間を光が揺れ動くことで、ナノサイズレベルで影響を与え合い、異なる色を生み出すのだそうです。それぞれの色の波長はとても小さいため、これによって微細な画素を効率的に生み出すことが可能とされています。

量産には時間がかかりそう

このディスプレイが量産できれば、VR装置に大きな革命が起きるのは間違いないでしょう。現在市場に出ているHTCのVIVE Proですら、ようやく1,000ppiを突破したばかりです。
 
とはいえ、10,000ppiを実現するためには、高いレベルで電力を供給できる装置がセットとなる必要があり、バッテリーを内蔵した小型ハードウェアへの搭載は現実的ではないでしょう。いくら発色効率が従来モデルに比べて上がったとはいえ、量産できるにはまだ時間を要しそうです。
 
 
Source:Stanford University,Android Authority,PhoneArena
(kihachi)

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