MITメディアラボの研究者は、3Dプリンタの押し出し不足を利用して、薄くて柔軟なテキスタイルをプリントアウトする技術を開発。「DefeXtiles」により、立体的なオブジェクトが形成可能だ。
最大70mの材料が扱える
DefeXtilesでは、熱可塑性フィラメントに発生する糸引き動作を活用してテキスタイルに切り込みを作成。これが伸縮性と柔軟性を与える。材料は0.4mm未満と非常に薄く、高密度に梱包して印刷可能。1回のプリントで最大70mの材料が扱えるという。
これにより、フルサイズのスカートをそのままプリントアウトすることも。デザイナーのプロトタイプ制作やユーザーの試着なんかに役立つ。
最高速度12m/分でプリントアウト
研究者はDefeXtilesのデモで、実際にフルサイズのスカートをプリントアウトしている。スカートを垂直方向にセグメント化し、入れ子にして、プリンターの高さ制限内に収まるように。最高速度12m/分でテキスタイルがプリントアウトされ、これを広げて縫い目を熱接着することでスカートが完成した。これ以外にも、形を確認するためのミニチュアの衣服や複雑なレース、耐久性の高いバドミントンのシャトルなどが制作できたようだ。
丈夫な構造や繊細なデザインの適用にも向くDefeXtilesは活用範囲が無限大。研究者は将来的に、外科用インプラントなどをプリントアウトしたいとの意向を示している。
参照元:DefeXtiles: 3D printing quasi-woven textiles via underextrusion/ MIT Media Lab
- Original:https://techable.jp/archives/140621
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji