大日本印刷株式会社(DNP)は、リアルとバーチャルを融合させた「XRコミュニケーション事業」を推進中。2020年3月には、3DCGで再現したグッズを手に取って選べるVR店舗「バーチャルショールーミングストア」の実証実験を実施し、同年4月にはアバターで自由に展示物を鑑賞できる「バーチャル展示会」を開催した。
そしてこのたび、以前からグループ会社の図書館流通センター(TRC)と共同で開発を進めてきた「バーチャル図書館」の機能の一部を体験できるデモンストレーション版を「図書館総合展」で公開する。
次世代の図書館サービスの実現へ
「バーチャル図書館」は、図書館に足を運びにくいでも簡単に利用できるバーチャル空間上の図書館だ。来館者は図書館内を巡りながら書籍や情報を探すことができる。
気になる書籍を電子書籍で閲覧したり、リアルな書籍を取り寄せたりできるリアルとバーチャルを組み合わせた仕組みが特徴だ。
今回「バーチャル図書館」のデモンストレーション版が公開される「図書館総合展」は、2020年11月1日~11月30日の期間オンラインで開催中。
内容としては、講演・討論・会議・ワークショップ・ONLINE見学会などに参加できる「フォーラム」、チャットやウェブ会議などで出展者と来場者のコミュニケーションも可能な「ブース」、全国の図書館の方々との交流ができる「特集(ナビゲーション)」、高性能pdfビュワーを活用した「ポスターセッション」がある。
魅力的な4エリアを展開
キュレーターが選定した書籍を紹介する「ギャラリー」では、展示された書籍を選択するとTRCが運営する電子図書館サービスのサイトに移動し書籍を読むことが可能。梶井基次郎作の『檸檬』やモオパッサン作の『初雪』などが展示されていた。
郷土資料や文化財を展示する「資料館」では、展示資料を選択すると、デジタルアーカイブシステムADEACのサイトへ移動し、高精細なデジタルアーカイブを閲覧できる。
「オンラインイベント」ではTRC主催のセミナーやフォーラムを紹介し、「オンライン視察」では全国の図書館の詳細映像を視聴可能だ。
これまでDNPが各地の図書館に提供してきた電子図書館システムには、視覚障がい者や視力が低下している人にも読書を楽しめる書籍音声読み上げ機能があり、同機能が「バーチャル図書館」にも追加されるとすれば、より幅広い来館者が望めるだろう。
大日本印刷株式会社
大日本印刷株式会社(バーチャルショールーミングストア)
大日本印刷株式会社(バーチャル展示会)
- Original:https://techable.jp/archives/141047
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口