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Huawei、上海に20ナノメートルチップの生産施設建設を計画

Kirin 9000 huawei
 
米国からの制裁により、米技術が使用できなくなっているHuaweiですが、中国・上海市に新たなチップ生産工場の建設を計画している、と報じられています。チップは、モノのインターネット(IoT)や5G通信機器用であるとみられています。

iPhone4レベルのチップ生産から開始

Huaweiの新フラッグシップ機Mate40には、Kirin 9000システム・オン・チップ(SoC)が採用されていますが、このチップがHuawei製の最後のフラッグシップチップとなるといわれています。
 
Huaweiはこれまでチップのデザインのみを行っており、チップ生産は台湾TSMCに委託されてきましたが、TSMCは生産プロセスに多くの米企業の技術を使用しているため、Huaweiとの取引を終了せざるを得なくなってしまいました。
 
しかしながら英Financial Timesの報道によれば、Huaweiは米国による制裁を乗り越えるため独自でチップ生産に乗り出す構えを見せているとのことです。
 
Huaweiは上海市にチップ工場の建設を計画しているとされていますが、同生産施設では45ナノメートル(nm)のチップ生産から開始されるとのことです。45nmは、2010年のiPhone4に採用されたA4チップと同じプロセスルールであり、最新チップからは相当な遅れをとっていることが伺えます。

中国最大のチップ生産企業でも14nmチップが限度

FTの報道いわく、Huaweiは2021年末までにモノのインターネットのための28nmチップを生産し、2022年の終わりまでに5G通信機器のための20nmチップの生産を目指しているとのことです。Huaweiの工場は、上海市から支援を受けているShanghai Integrated Circuit Research and Development Center(ICRD)により運営が行われる見通しです。
 
TSMCは、9月中旬から5nmのKirin 9000チップの生産ができなくなっており、生産量は当初発注されていた1,500万枚のうち、おおよそ半分の880万枚にとどまっていると報じられています。
 
Huaweiは米技術を使用しないチップ生産を実現させようと躍起になっていますが、中国最大のチップ生産企業Semiconductor Manufacturing International Co(SMIC)でも14nmのチップ生産が限度であると伝えられています。5nmチップが1億7,130万個のトランジスタを1メートル x 1メートルの面積に埋め込めるのに対し、14nmチップに埋め込み可能のトランジスタ数は4,300万個に限られます。
 
 
Source:Financial Times via GizChina
(lexi)

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