世界では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が再流行の兆しを見せていますが、そうした状況下でもウェアラブルやAirPodsなどのスマートアクセサリー市場は、2021年も堅調に拡大していくことが予想されています。
対前年比で約30%拡大
2020年は新型コロナウイルスによって、社会や生活、経済状況、そして我々の意識が大きく変革した年でした。特に体調管理については、多くの人々が“人生最大”とも言えるほどに気を遣っているのではないでしょうか。
調査企業Canalysによると、そうした変化を追い風にして、ウェアラブルやTWS(True Wireless Stereo:完全ワイヤレスステレオ)型イヤホンなどのスマートアクセサリー市場は、2021年に約30%の拡大が期待できるそうです。
“口紅効果”に期待
「パンデミックはスマートフォンの交換サイクルを延ばすことになるだろう。一方で“口紅効果”が購買意欲を満たすために、経済不況の最中でも消費者をより小さく、低コストのアイテムへと駆り立てるはずだ」と語るのは、Canalysでアナリストを務めるシンシア・チェン氏です。口紅効果とは、たとえ不況でも口紅は売れるように、経済が停滞しても消費意欲は衰えず安いものへと向かうことをを意味します。
新型コロナウイルスで「人々が健康に対して劇的に注意を払うようになった」とチェン氏は指摘、ウェアラブルバンドを販売するXiaomiやFitbitなどの企業にとってはまたとない機会だとし、2021年には12%の伸びが見込めると予測しました。
ウェアラブルバンドの括りではありませんが、Apple WatchにはwatchOS7以降で「手洗い検出機能」が実装されています。Apple幹部によると、数年前から開発していたもので新型コロナウイルスとはタイミングが偶然合致したそうですが、人々の体調管理志向に合致した機能であることは疑いようもありません。
AirPodsも堅調な伸び見込める
また活動の内容は屋外から屋内へと変化しても、AppleのAirPodsやSamsungのGalaxy Budsなど完全ワイヤレス型イヤホンの需要は変わらないとし、こちらも2021年に合計3億5,000万ユニットが出荷され、前年比で39%の伸びとなることが予測されています。
なお、AppleにとってAirPodsから得られる収益は莫大で、2019年末の時点でAirPodsを製造販売する会社が1つの独立した企業だと仮定した場合、その企業価値は全米32位の大企業に匹敵するとの試算が出ています。
Source:Canalys via PhoneArena
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-326243/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania