Tencent(テンセント)は、有名人、eスポーツのスター、オーケストラによって祝われたその5周年記念式典で、モバイルゲーム「Honor of Kings(王者栄耀)」の1日あたりのアクティブユーザーが、1億人を超えたことを発表した。同タイトルはユーザー数の記録を破っただけではなく、これまで前例のない記録も達成してきた。
このゲームは一貫して世界中のモバイルゲームの中でトップの売上を記録しており(SensorTower記事)、Tencentの別スタジオであるLightspeed & Quantum(ライトスピード&クアンタム)によって作られた「PUBG Mobile」と争い続け、長い間、TencentのWeChatメッセンジャーの稼ぎ頭となっている。「王者栄耀」を開発するTiMi Studio(ティミ・スタジオ、天美工作室群)で、2020年は米国での雇用を拡大し(未訳記事)、さらなるグローバル展開を目指している。
ゲームアナリストのDaniel Ahmad(ダニエル・アフマド)氏が指摘したように (Twitter投稿)、このゲームは、短いセッション、フレンドリーなコントロール、eスポーツの統合、ソーシャルネットワーキングの活用などの巧妙なデザインを使用して、中国にマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)カテゴリを普及させたことで知られている。このタイトルは、男性プレイヤーが多いゲームジャンルの中で、女性プレーヤーの占める割合が約50% (TechNode記事)と異常に高い。
TiMiは、モバイルプレーヤーの期待に合わせるように調整が施されたMOBAを作成することに焦点を当ててきました。その特徴には短いセッション、タッチフレンドリーなコントロール、自動化システムなどが含まれています。
ゲームはMOBAジャンル初心者にとって素晴らしいものですが、それでもスキルの習得を必要します。幅広い魅力を持っています。
常にオリジナルゲームのクリエイターとして見られているわけではないが、Tencentはモバイルゲームの収益化モデルを開拓し、西洋のスタジオからひっぱりだこのパートナーとしてみなされている。例を挙げるなら、同社はActivisionのCall of Duty(コール・オブ・デューティ)のモバイル版の開発に協力した。同ゲームは2020年6月に2億5000万回以上(SensorTower記事)ダウンロードされている。
「王者栄耀」にもまた、論争が持ち上がっている。人民日報は、若いユーザーを引き込み、歴史的な出来事を歪曲しているとゲームを批判した。それを受けてTencentは、プレーヤーの年齢チェックを厳格化している(未訳記事)。これは現在中国のゲーム業界では標準的なものになっている。
TiMiは、Riot Games(ライオット・ゲームズ)がLeague of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)のモバイル版テスト(South China Morning Post記事)しているときにそのマイルストーンを発表した。なおこのゲームは、何よりも「王者栄耀」開発のインスピレーションを与えたデスクトップヒット作とみなされている。「王者栄耀」の海外版であるArena of Valor(アリーナ・オブ・ヴァラー)の、アジア以外での成功は限定的だ。2015年にTencentが完全買収した(未訳記事)Riotにとっては、独自の解釈であるWild Rift(ワイルド・リフト)を試すときが来ている。
また発表の一環として、TiMi Studioは知的財産の派生作品(WeChatサイト記事)として「王者栄耀」を活用していることも明らかにした。その中には、詳細が明かされていない新ジャンルの2つの新しいゲーム、アニメ、TVシリーズが含まれている。