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レインボーのG-SHOCKはあくなき挑戦への道標<G-SHOCK進化のカギを握る男たち④>

【特集】G-SHOCK進化のカギを握る男たち

新世代G–SHOCKの重要な開発キーワードが「C・M・F(カラー・マテリアル・フィニッュ)」。デザイナーとしてこの手法による製品開発に積極的に取り組んでいるのが、デザイン部門のリーダーのひとり、池津早人さんだ。

「CMFの活用は、プロダクトデザインの世界ではかなり以前から行われてきました。iPhoneのようにシンプルな形の製品をどう差別化し進化させるか。こうした課題には、CMFはとても有効なアプローチです。でもG–SHOCKの開発に積極的に活用されるようになったのはここ数年です。この手法はG–SHOCKには向いていますし、その可能性を日々感じながら仕事をしています」

企画、設計エンジニアとデザイナーが開発チームを組んで新製品開発を行っているカシオは、他社より新技術の導入に積極的だ。

「私も日々、エンジニアと新技術の情報を交換しています。そこで『これは使えそうだ』と思ったら、すぐにその技術を持つ人を訪ねて、できるだけ早くテストや試作を行うように心がけています」

試作のほとんどは、すぐに製品化できるわけではない。目指す色や質感が実現できても、耐久性や耐摩耗性の問題で製品化できないことも多いという。

「でもこうした挑戦は無駄にはなりません。必ず次につながる『新しい発見』があります。今は使えない技術でも、1年後2年後には使えるものになるかもしれません」

▲レインボーIP(イオンプレーティング)技術は池津さんが今、最も可能性を感じている新技術のひとつ。右が2019年に話題になった「MTG-B1000RB」。そして左の2つのモデルがこの秋冬の新作で池津さんが手掛けた製品

ここで紹介するのは池津さんたちの日々の挑戦から生まれた新作。レインボーIPのモデルを筆頭に、他にはない美しいカラーや魅力的なテイストを、ぜひあなた自身の目や手で確認してほしい。

 

カシオ計算機開発本部 デザイン開発統轄部 第一デザイン部
Gデザイン室 リーダー・池津早人(いけづ はやと)

デザイナー歴は20年を超える。G-SHOCKのデザイン部門「Gデザイン室」で、CMFによる新作開発を率いる。「この手法が積極的に活用されるきっかけが、初代スクエアモデルのフルメタル版『GMW-B5000』の開発でした。この挑戦はまだ始まったばかりです」

 

▼レインボーIPで生まれ変わった最新FROGMAN!

「GWF-A1000BRT-1AJR」(12万6500円)

6月に発売の新フロッグマンをベースに、ひと目見て誰もが釘付けになる美しい新作。レインボーIPによる美しいグラデーションカラーのSSベゼル。ベゼルを保持するパーツも透明にしてその色を活かしている。

▲開発では世界のさまざまなカエルの色をモチーフにベゼルのレインボーIPのカラーを検討

▲最終的に2011年に約87年ぶりに発見されたボルネオ・レインボー・トードの色をモチーフにした

 

▼火山雷(Volcanic Lightning)のカラーをインデックスまで再現!

「MTG-B1000VL-4AJR」(12万6500円)

火山が噴火した際にまれに発生する「火山雷」のグラデーションカラーを、レインボーIP技術を使ってベゼルや文字盤のパーツで表現した限定モデル。ベゼルはひとつひとつの色が微妙に異なり同じものはひとつもないという。

 

▼進化したレーザー加工から生まれたメタル・オリジン最新モデル!

「GMW-B5000TCF-2JR」(17万500円)

ブルーIP加工をチタン製のケースとバンドに施した後、大中小3種のドットパターンを使ったレーザー彫刻加工を表面に施し、ブルーのカモフラージュ柄を初めて実現した限定モデル。

>> 【特集】G-SHOCK進化のカギを握る男たち

※2020年10月6日発売「GoodsPress」11月号掲載記事をもとに構成しています

<取材・文・写真/渋谷ヤスヒト 写真/三田村優  協力/カシオ計算機>

 

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