世界1,000カ所以上の風景映像と音を届ける窓型スマートディスプレイ「Atmoph Window 2」を提供するアトモフ株式会社は、VCやエンジェル投資家から1.5億円の資金調達を実施した。
これにより、開発・製造体制の強化とCG制作の本格化を進め、同時に世界展開を視野に入れたマーケティング強化を図る構えだ。
以前Techable(テッカブル)では、「Atmoph Window 2」を開発した同社代表の姜京日氏が考える「未来の窓」についてインタビューしているので、ぜひあわせて読んでみてほしい。
世界を映し出す窓
同製品は、壁にかけたりデスクに置いたりするだけで、別の世界を映し出す窓ができるというもの。
そこに映し出されるのは「そびえ立つピラミッド」や「モルディブの海中」、「ニューヨークの夜景」など地球上のあらゆる場所の風景動画。
同社は、高性能のマイクとカメラで録音・撮影された動画を通じ、見る人に「癒やし」や「冒険心」を与えたいとしている。
パノラマ機能も
ここでは、3枚分の窓が繋がったパノラマ動画を見ることができる。雄大なピラミッドの下を行き交うラクダをつれた人々や、バチカンのサン・ピエトロ聖堂を包み込む夕暮れなどパノラマならではの迫力が魅力だ。
このパノラマ動画を「Atmoph Window 2」の新機能として追加したのが2020年9月のこと。パノラマとしてグループ設定された窓が同期される仕組みを開発し、3台横並びの窓と窓の映像をシームレスに連携することに成功した。
ちなみに、このパノラマ機能は、2020年度内を目処に発表予定の「Panorama Wall」の前段階ともいえる。「Panorama Wall」では、つながる窓は3台ではなく上下左右自由に2×2、3×3、2×7など幅広い組み合わせで世界の風景が楽しめるとのことだ。
世界へ前進!
また、9月30日には、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社とのライセンス契約のもと「Atmoph Window 2 | Disney」の先行予約を開始。
ディズニー実写映画の1シーンの静止画にCGによる動きをくわえて制作された10分の動画に費やした時間は1,500時間以上とか。なお、初回生産400台の予約注文も残りわずかと好評のようだ。
そんななか、既存投資家である株式会社Monozukuri Venturesにくわえ、中信ベンチャーキャピタル株式会社、個人投資家の笠原健治氏(ミクシィ創業者)、柄沢聡太郎氏(Almoha LLC Co-Founder CEO)、濱崎健吾氏(米Indiegogo)から総額1.5億円の資金調達を完了。
今後、世界展開を加速すると思われる同社に注目したい。
- Original:https://techable.jp/archives/141359
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口