外傷後ストレス障害(PTSD:Post Traumatic Stress Disorder)原因の悪夢に介入するApple Watchのアプリ、「NightWare」は現在、米国において医師の判断のもとで限定された患者のみが入手可能ですが、2021年第1四半期(1月〜3月)には容易に入手できるよう、「NightWare」は米食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)に申請しているようです。
現在は医師の処方箋をもとに限定的に使用可能
「NightWare」は、Apple Watchを装着して就寝中のユーザーの心拍数と体動を記録し、悪夢によって引き起こされたと思われる心拍数と、異常な体の動きを検出します。ユーザーが睡眠時に悪夢を見ていると判断すると、振動して覚醒を促します。
現在の適応患者は22歳以上で、「NightWare」を使用するには医師の処方箋が必要で、患者も限定されているようです。FDAは「NightWare」に関し、単独療法だけではなく、処方薬や推奨療法と併用すべきものである点を強調しています。
また、夢遊病患者や、悪夢による暴力行為を行った履歴のある患者も対象にしていません。
FDAへの追加申請と試験の内容
「NightWare」の最高経営責任者(CEO)であるグレディ・ハンナ氏は、2021年第1四半期(1月〜3月)には適応患者を拡大したいと述べています。同氏の計画では、医師の処方箋を受け取った適応患者は今よりも容易に、「NightWare」がインストールされたApple Watchを含むキットを受け取れるようにしたいようです。
FDAは、「NightWare」がインストールされたApple Watchを用い、「振動通知がある」「振動通知なし」の2群70名の患者で30日間比較テストを行った結果を検討、「NightWareによる振動通知あり」のグループにおける睡眠改善効果が高いのを認めたとのことです。
「NightWare」はまた、240名の退役軍人患者の登録を目的とした、ランダム化プラセボ対照試験を実施しており、この試験は2021年後半に終了予定です。
Source:medicalhealthnews, NightWare
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