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翼が生える陸空両用自動車、テスト飛行に成功

スロバキアのスタートアップ「KleinVision」が、陸空両用の自動車を開発、テスト飛行に成功した。

この車「AirCar」は、普段は自動車の格好だが、ボタンひとつで翼が展開し、飛行機として飛べるようになる。まるでジェームズ・ボンドの映画の世界が実現したようだ。

高度1500フィートの飛行を2回

10月下旬にスロバキア・ピエシュチャニ空港で行われたテスト飛行で、AirCarは2回の離着陸を問題なく成功させ、高度1500フィート(約457m)まで舞い上がった。

KleinVision社はこれまでいくつもの試作機を作っており、今回の飛行に成功したのは5台目のバージョンだ。

重量1,100kgの車体はスポーツタイプの2シーターで、翼はボディの横腹に沿うように格納されている。車内にあるボタンを押すと、翼は約3分で自動展開し、飛べるようになる。(その様子をYouTube動画で見ることができる)

動力はBMW製の1.8lエンジンだ。後部に付けられた1基のプロペラが空中での推進力となり、連続で1,000kmの飛行が可能。ガソリン1リットルあたりの飛行時間は約1時間だそう。

同社のニュースリリースによれば、空中での安定性と操作性に優れており、経験のない運転者でも楽に飛ばせることができるとのこと。

ここまで読んで、手軽に空を飛べる印象を受けるかもしれないが、ちょっとしたネックもある。離陸するには時速200kmに達する必要があり、それには約300mの距離が必要。

6ヵ月以内に実機生産開始

「今回のテストで得られたデーターにより、AirCar開発の鍵になる理論が正しかったことを証明できた」と、同社の最高技術責任者であるStefan Klein氏は言う。

今後、欧州航空安全機関の規定に従った試験飛行を行い、6ヵ月以内には実機の生産を開始する予定。

KleinVision

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