スロバキアのスタートアップ「KleinVision」が、陸空両用の自動車を開発、テスト飛行に成功した。
この車「AirCar」は、普段は自動車の格好だが、ボタンひとつで翼が展開し、飛行機として飛べるようになる。まるでジェームズ・ボンドの映画の世界が実現したようだ。
高度1500フィートの飛行を2回
KleinVision社はこれまでいくつもの試作機を作っており、今回の飛行に成功したのは5台目のバージョンだ。
重量1,100kgの車体はスポーツタイプの2シーターで、翼はボディの横腹に沿うように格納されている。車内にあるボタンを押すと、翼は約3分で自動展開し、飛べるようになる。(その様子をYouTube動画で見ることができる)
動力はBMW製の1.8lエンジンだ。後部に付けられた1基のプロペラが空中での推進力となり、連続で1,000kmの飛行が可能。ガソリン1リットルあたりの飛行時間は約1時間だそう。
ここまで読んで、手軽に空を飛べる印象を受けるかもしれないが、ちょっとしたネックもある。離陸するには時速200kmに達する必要があり、それには約300mの距離が必要。
6ヵ月以内に実機生産開始
「今回のテストで得られたデーターにより、AirCar開発の鍵になる理論が正しかったことを証明できた」と、同社の最高技術責任者であるStefan Klein氏は言う。
今後、欧州航空安全機関の規定に従った試験飛行を行い、6ヵ月以内には実機の生産を開始する予定。
- Original:https://techable.jp/archives/141785
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:信人安谷