過去1年半の間Google(グーグル)は、Androidユーザーに対して、古くて使いにくく、そして安全性の低いSMSメッセージを置き換えることを目指して、その次世代メッセージングを展開してきた。グーグルによればその展開は終了し、来年にはAndroidにエンド・ツー・エンドの暗号化を導入する計画だという。
グーグルのRich Communications Services(RCS)は、Apple(アップル)のiMessageに対するAndroidから回答である。そこにはタイピングの表示、既読通知、その他の一般的なメッセージングアプリに期待されるものが取り込まれている。
米国時間11月19日のブログ記事(Googleブログ投稿)で、グーグルは1対1の会話から始めて、エンド・ツー・エンドの暗号化を展開する予定だと述べている。エンドツーエンドで暗号化されたグループチャットの可能性は保留中だ。ここからサインアップできるベータテスターに対して、11月の終わりから利用が可能となり、2021年まで続けられる。
エンド・ツー・エンドの暗号化により、送信者と受信者の間を移動するメッセージを途中で読むことは、グーグルでさえ不可能になる。
グーグルは、2016年にAlloを開始することで、エンド・ツー・エンドの暗号化されたメッセージングの世界に踏み込んだ。Alloアプリはデフォルトでセキュリティ機能を有効にしていない(未訳記事)という点が、セキュリティの専門家からの批判を招いた。2年後、グーグルはAlloアプリとプロジェクトを放棄した(未訳記事)。
当時、グーグルは教訓を得ることとなったのだ。一度この機能を利用可能にすると、Androidメッセージアプリではデフォルトでエンドツーエンド暗号化が行われ、会話に参加しているユーザーがRCSを無効にするまで普通のSMSには戻らない。