Clockwork Techは11月20日、Raspberry Pi コンピュートモジュール 3+(CM3+ LITE)を内蔵可能なキーボード一体型小型PC「DevTerm」のプレオーダーを開始した。6.8インチIPS液晶ディスプレーを搭載し、発売は2021年4月予定。組み立てキットの体裁になっており、12歳以上対象としている。
価格は、Raspberry Pi CM3+ LITE同梱モデル「DevTerm Kit RPI-CM3 series」が219ドル(約2万2746円)から。ARM Cortex-A53など搭載の独自コアモジュール同梱/1GBまたは2GBメモリーモデル「DevTerm Kit A04 series」が249ドル(約2万5861円)から。58mm感熱式(200dpi)サーマルプリンター付きの独自コアモジュール同梱/2GBまたは4GBメモリーモデル「DevTerm Kit A06 series」が319ドル(約3万3131円)から。
DevTermは、Raspberry Pi コンピュートモジュール 3(Raspberry Pi CM3)をセット可能なclockworkPi v3.14モジュールを内蔵。6.8インチのIPS液晶ディスプレーを搭載するほか、無線機能としてW-Fi(11ac)およびBluetooth 5.0をサポート。別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」をセットすることで、バッテリー駆動も可能。
独自コアモジュール搭載の場合、OSとしてはDebian 9 ARMhおよびLinuxカーネル 5.2を基盤とするclockworkOS(GameShell OS)を利用。Raspberry Pi CM3+ LITE搭載の場合は、OSはRaspberry Pi OSとしている。このほかにも、Ubntuなどが利用可能という。
Clockworkは、デバイスドライバー、独自コアモジュール含めモジュール類の回路図と設計資料について、GPL v3ライセンスのもとGitHubに公開予定。受動的なメディア消費デバイスではないとうたい、オープンソースハードウェア、オープンソースを強く打ち出している。
- ClockworkPi v3.14メインボード
- コアモジュール
- Ext. モジュール(拡張モジュール)
- 6.8インチIPSスクリーン(1280×480ピクセル) モジュール
- clockwork QWERTYキーボード(67キー+ゲーム用キー、トラックボール)
- バッテリーモジュール(「18650電池」は別売)
- デュアル スピーカー
- 58mm 200dpi サーマルプリンター(DevTerm Kit A06 series)
- シェルおよびブラケットシステム(筐体など)
- clockworkOSまたはRaspberry Pi OS搭載16GB TFカード(microSDカード)
- USB-C充電ポート
計4種類のコアモジュール、Raspberry PI CM3+ LITEと、clockworkPi v3.14モジュール
DevTermは、CPUや搭載メモリーの異なるA-0401~A-0604の計4種類のコアモジュールまたはRaspberry PI CM3+ LITEをclockworkPi v3.14モジュールにセットして利用するというモジュラーデザインを採用。コアモジュールを含め、ユーザーが異なる種類のモジュールに差し替えることで、機能をアップグレードできるようにしている。
コアモジュールについては、FPGA+ARM、RISC-V、x86アーキテクチャなど、より多くのCPUアーキテクチャの評価とテストも行っており、よりエキサイティングなコアモジュールを間もなくお届けできるとしている。
Ext.モジュール(拡張モジュール)
Ext.モジュール(拡張モジュール)は、冷却用ファン、USB-Aインターフェース、カメラインターフェース(MIPI-CSI)などを搭載。Ext.モジュールについては、AIアクセラレーター、4G/5Gモジュールなどの構想が存在するという。
キーボードおよび制御ユニット
キーボード制御ユニットはArduino STM32との互換性を備えるArm Cortex-M3を採用。Micro USB-UARTポートを介して、キーボードのファームウエアをカスタム化可能としている。
バッテリーモジュール
バッテリーモジュールは、「短絡・逆極性保護」機能を搭載。別売のリチウムイオン二次電池「18650電池」を2本セット可能としており、信頼できる販売店から18650電池を購入するよう呼びかけている。
また18650電池1本でも動作するものの、不安定になる可能性があるという。長期間使用しない場合は電池を取り外すこと、18650電池を購入時に安全な利用方法を確認することを推奨している。
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・産業用ニーズに応えるRaspberry Pi Compute ModuleがCM1からPi 3搭載のCM3へアップデート
カテゴリー:ハードウェア
タグ:オープンソース / Open Source(用語)、オープンソースハードウェア、ガジェット(用語)、GameShell、Clockwork Tech、ClockworkPi、Debian、DevTerm、プログラミング(用語)、Raspberry Pi(組織・製品)、Linux(製品・サービス)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/11/23/clockwork-devterm-preorder/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa