中国の国営通信社は、月の岩石サンプルを地球に戻すことを目的とした月探査ロボット「嫦娥5号(Chang’e-5)」が着陸に成功したと報じた。打ち上げは11月23日に始まり、11月28日に月周回軌道に到達、11月30日に着陸機を打ち上げている。中国国家航天局(CNSA)の報告によると米国時間12月1日東部標準時午前10時(日本時間12月2日0時)すぎに無傷で月面に着陸するという目標を達成したという。
中国の嫦娥5号ミッションは月から土壌や岩石のサンプルを持ち帰るというもので、成功すれば中国は米国と旧ソ連に続く3カ国目となる。ミッションで月着陸船は、地球に最も近い月の側面(月の自転周期と公転周期は同じ約27日間のため、地球から見ると月は常に同じ面を向けていることになる)に着陸した。
今回の着陸は、ミッションにおける次のステップまで時間的な余裕がない。というのも、着陸機にはヒーターユニットが搭載されていないため、月の夜に耐えることができない。つまり今後、地球時間で14日間のうちにサンプルを採取しなければならず、12月16日か17日頃には戻ってくる可能性があることになる(すべて計画どおりに進めば、中国が月の石を持ち帰るのは私たちのTC Sessions: Space eventに偶然にも間に合うことになる)。
現在進行中の地球外のサンプルリターンミッションはこれだけではない。ロッキード・マーチンが設計した探査機は2020年11月に、地球近傍小惑星ベンヌのサンプル回収に成功したばかりで、2021年3月に再度出発する予定だ。NASAはまた、2020年7月に打ち上げた探査機「Perseverance」を使って、火星へのサンプル回収ミッションを開始している。
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カテゴリー:宇宙
タグ:嫦娥5号、月、中国
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(翻訳:TechCrunch Japan)