これを受けてスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究者らは、教師や生徒がARオブジェクトを操作して化学や生物学が探求できるWebサイトを立ち上げた。このWebサイトはパソコンやタブレット、スマホなどから無料でアクセスできる。
プリントアウトしたARマーカーのみで動作
これまでにもARやVRを利用した高度な教育コンテンツはあったが、そのほとんどがVRゴーグルや特殊なハードウェアを必要とした。今回研究者らが開発したものは、ブラウザとWebカメラ、プリントアウトしたARマーカーのみで動作する。ユーザーはアクティビティを選択し、ブラウザーを介してARオブジェクトを空中で動かすことが可能だ。
高校から大学の基礎教育に合わせたコンテンツを含み、分子の構造や動き、原子の軌道、タンパク質の構造などが学べるという。
オンライン教育に最適
2つのARマーカーに対応しているため、3Dオブジェクトを比較することも可能。より複雑なものでは、酸塩基平衡や水素結合、タンパク質-DNA相互作用なんかが確認できるアクティビティモジュールも用意されているようだ。研究者らは、使用の障壁が最小限のこのツールはオンライン教育にも適していると考え、広く浸透するようにと無料公開した。
今後は教師や実際にツールを使って学んだ生徒の意見を取り入れ、カリキュラムに合わせて新たなアクティビティを開発したり、ユーザーが独自にアクティビティを作成できるようにしたりを計画している。
参照元:Augmented reality makes chemistry and biology accessible everywhere/ EPFL News
- Original:https://techable.jp/archives/144131
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji