MITコンピューター科学人工知能研究所(CSAIL)では、特定の分野においてのスキル向上を支援する日常品について考案している。
その一環としてCSAILの研究チームは、フープの大きさが変わるバスケットゴールを制作した。バスケットゴールはプレイヤーのレベルに応じて高さとフープの大きさを最適化してくれ、効果的にトレーニングできるという。
同システムは、教育や医療の現場などでの活用が想定されている。
スキルレベルをバスケットゴールが判断してくれる
まず初心者は、バスケットゴールを低めに、フープを大きめにしてトレーニングを始める。連続してシュートが決まるにつれて、バスケットゴールが上昇しフープは収縮する仕組みだ(動画で確認可能)。
スキルレベルはバスケットゴールが判断してくれるので、プレイヤーは練習に打ち込める。これにより、コーチがいない環境でも効率的にスキル向上が目指せるという。
研究チームは、自動調整のシステムと、プレイヤーが自らの判断でバスケットゴールの高さとフープの大きさを調整する手動調整モードのパフォーマンスを比較している。
効果的にスキル向上が目指せる
結果的には、自動調整のシステムでは、一般的なバスケットゴールや手動調整モードよりも優れたパフォーマンスを示したようだ。自動調整システムは、プレイヤーにとって簡単すぎずむつかしすぎないポイントを絶えず学習している。研究者によれば、人間はスキルレベルを自己評価するのがそれほど得意ではないとのこと。ショットの精度を決定するアルゴリズムは、現時点ではまだ単純なもので、ボールがネットを通過したりバックボードに当たったりするのを検知してポイントを加算。これを調整に反映させる。センサーとカメラを増やせばより幅広いスキルを考慮できるようになるとのこと。
研究チームはバスケットゴールのほかにも、補助輪付き自転車やゴルファーが腕をまっすぐに保てるアームバンドなど、いくつかのプロトタイプの開発にすでに着手しているようだ。
参照元:Better learning with shape-shifting objects/ MIT News
- Original:https://techable.jp/archives/144369
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji