自宅での時間を音楽と共に過ごす――その時間を上質にするためには、ちょっと贅沢をしてみてもいい。そんな時に候補に上がるスピーカーがBang & Olufsen(バングアンドオルフセン、以下B&O)が11月より販売を開始したBluetoothスピーカー「Beolit 20」です。
1925年、デンマークに誕生したB&Oは、著名工業デザイナーを起用した数々のオーディオ機器を生み出し、高級オーディオの中でも特別な存在であり続ける名門ブランドです。最新の「Beolit 20」もオンラインストア販売価格5万9900円とちょっと高級なBluetoothスピーカーですが、その特別感も含めてレビューしていきましょう。
■デザインの美しさに惚れ込む
B&O「Beolit 20」は音楽リスニング用のBluetoothスピーカーですが、まず初めに語るべきはそのデザインでしょう。ひと目見て上質さの伝わる北欧デザインは、デンマーク人工業デザイナーCecilie Manz氏によるもの。北欧デザインらしいモダンさ、アルミのパンチグリルの筐体、なめしたレザーストラップと、もう素晴らしく完成されたデザインです。
部屋の中で持ち運ぶためのレザーのストラップが付くなどポータブルなBluetoothスピーカーになるわけですが、本体重量はなんと2.7kg。見た目以上の重量級で、ピクニックに持ち出すような用途にはちょっと向きません。
でも、そこがB&Oなんですよね。
デザインで知られたブランドでありながら、今日に至るまでオーディオとしても評価され続けている理由が、音質に妥協しないこと。それどころか、高級オーディオの世界で一斉を風靡したデジタルアンプ「ICE power」のように、デザインのために高音質テクノロジーすら自社開発する姿勢でも有名です。
外見には継ぎ目がなく中身は全く見えませんが、内部には35Wという強力なクラスDアンプを内蔵。5.5インチのロングストローク低域ドライバー、3基の1.5インチ中高域ドライバー、2基の4インチのパッシブバスラジエーターと、大型の筐体のほとんどは高音質のためのスピーカーユニットに用いられています。ちなみにバッテリー再生時間は中程度の音量で最大8時間と短め。これ、どう考えてもオーディオにつぎ込み過ぎた結果でしょう。
使い方はシンプルなBluetoohスピーカーなので、スマホとBluetoothで接続して音楽を再生するのみです。
現代的なリスニングスタイルのことも考えられていて、天面がワイヤレス充電規格“Qi”に準拠したポートを搭載。Bluetoothのスマホでペアリングしてスマホから音楽を流しつつ充電もできます。
せっかくのクリスマスシーズンなので、マライア・キャリーの『All I Want For Christmas Is You』で音質をチェックしてみます。
サウンドはサイズ以上にワイドレンジで音の深みあり。イントロのベルの音色も美しく響くし、歌声の響く空間、バンドの演奏をステージのようなライブ感で再現。低音もディープに沈みつつパワフルです。普段どおりに宇多田ヒカルの『あなた』を聴いても、歌声の厚みとスケール感の再現性もある余裕たっぷりの高音質。
さてここで、家の中でどこに置こう…、と考えてみます。
Qiで充電もできることを考えると、テーブルの上に置いてみるのはアリ。けれど、バッテリーも十分持つのだから据え置き感覚で棚に収めてみてもお洒落だし、ナチュラルな北欧インテリアに合わせても馴染みます。
5万9900円という価格は、Bluetoothスピーカーとしては安い買い物ではありません。でも、デザインも音質も良くて、さらに特別感がある。
これ、イエナカ時間を充実させてねってクリスマスギフトにしたら、確実に男が上がるアイテムですね。
<取材・文/折原一也>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/341029/
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